明治安田生命J1リーグは9月10日、11日に第29節を行った。首位に立つ横浜F・マリノスはアビスパ福岡にしぶとく1-0で勝って首位をがっちり守った。3位川崎フロンターレと2位サンフレッチェ広島の直接対決は、川崎Fが大勝して再び2位へと浮上した。

上写真=横浜FM強い! 福岡の5バックをこじ開けて1-0で勝って首位キープ(写真◎J.LEAGUE)

下位ではG大阪、神戸が勝ち点1を積み上げ

 横浜F・マリノスは9月7日に湘南ベルマーレと未消化分を戦って3-0で快勝、首位を奪い返して、中2日のアビスパ福岡戦に臨んだ。5バックで準備して堅守を狙ってきた相手にゴールは一つだけだったものの、しっかりと勝ち点3を手にする強さはさすがだ。その唯一のゴールは14分に生まれた。右から水沼宏太が斜めに中央の西村拓真に送ると、ワンタッチで短いスルーパス、受けたアンデルソン・ロペスが落ち着いて流し込んだ。中央を素早くきれいに割ったゴールが、決勝点になった。

 3位川崎フロンターレが2位サンフレッチェ広島を迎えた上位決戦は、意外な大差がついた。詳しくはマッチリポートに譲るが、序盤は広島がハイプレスでじわじわ押し込みながら、川崎Fがパスをつないでひっくり返す展開に。34分に左を崩して最後は家長昭博が決めて川崎Fが先制すると、後半にも脇坂泰斗、知念慶、最後は再び家長と計4ゴールを集めて、大勝で2位に浮上した。

 上位ではほかに、6位のセレッソ大阪と7位のサガン鳥栖が直接対決。52分にCKのこぼれ球を鈴木徳真がペナルティーエリアの外からダイレクトボレーでゴール右上に突き刺すスーパーゴールでC大阪が先制すれば、82分には鳥栖がジエゴの左からの折り返しに本田風智が流し込んで同点に追いついた。この熱戦に決着がついたのはアディショナルタイム。右からの清武弘嗣のピンポイントクロスに、ファーに潜り込んだジェアン・パトリッキがヘッドで押し込んで劇的な決勝点。C大阪が制して5位に浮上した。

 下位に目を移すとサバイバルレースも苛烈になってきた。ガンバ大阪がホームでFC東京にスコアレスドローながら勝ち点1は死守して15位へ浮上。福岡は上記のように横浜FMに惜敗し16位に。ヴィッセル神戸も名古屋グランパスに0-0で勝ち点1を手にしたものの、自動降格圏の17位のまま。ただし、消化試合数が2試合少ない。最下位のジュビロ磐田は北海道コンサドーレ札幌に0-4で敗れて、勝ち点を積み上げることができなかった。

ジェアン・パトリッキの決勝点でC大阪が5位へ(写真◎J.LEAGUE)

G大阪はホームでFC東京に0-0も、勝ち点1はもぎ取った(写真◎J.LEAGUE)

J1第29節の結果

■9月10日
清水 1-1 湘南
得点:(清)チアゴ サンタナ(湘)ウェリントン

川崎F 4-0 広島
得点:(川)家長昭博2、脇坂泰斗、知念慶

浦和 4-1 柏
得点:(浦)松尾佑介、アレックス・シャルク、知念哲矢、アレクサンダー・ショルツ(柏)細谷真大

横浜FM 1-0 福岡
得点:(横)アンデルソン・ロペス

京都 1-1 鹿島
得点:(京)山崎凌吾(鹿)ディエゴ・ピトゥカ

G大阪 0-0 FC東京

C大阪 2-1 鳥栖
得点:(C)鈴木徳真、ジェアン・パトリッキ(鳥)本田風智

神戸 0-0 名古屋

■9月11日
札幌 4-0 磐田
得点:(札)福森晃斗、ガブリエル・シャビエル、高嶺朋樹、小柏剛