JリーグYBCルヴァンカップは準々決勝第2戦が8月10日に行われ、ベスト4が決定した。準決勝は、セレッソ大阪対浦和レッズ、アビスパ福岡対サンフレッチェ広島の組み合わせで第1戦(左のチームがホーム)が9月21日、第2戦が9月25日に行われる。決勝は10月22日。

上写真=C大阪がアディショナルタイムに決めて2試合合計で川崎Fを上回り、昨季に続きベスト4へ!(写真◎J.LEAGUE)

福岡は初のベスト4進出!

 ルヴァンカップの準々決勝からAFCチャンピオンズリーグに出場した4チームが登場したが、そのうち3チームも姿を消すことになった。

 横浜F・マリノスとサンフレッチェ広島のゲームでは、広島が3-1で第1戦をものにして優位な状況で迎えたが、横浜FMもアウェーゴールを決めていた。しかし、立ち上がりでいきなりフイにしてしまう。失点と退場のダブルパンチだ。

 8分にゴールに近い位置で畠中槙之輔が強奪されてナッシム・ベンカリファにそのまま決められて先制されれば、14分にも自陣でミスから相手ボールになって森島司が抜け出すところを角田涼太朗が引っ掛けて、得点機会阻止で退場に。センターバック2人が手痛いミスを連発して劣勢を迎えた。22分にはレオ・セアラが1点を返すが、37分には右サイドをきれいに割られて最後は野上結貴に決められて、1-2に。広島は後半も数的優位を生かしつつ攻め続け、追加点はなかったものの余裕の試合運びで、ベスト4進出を決めた。

 ヴィッセル神戸は新型コロナウイルス感染症の影響で苦しんだアビスパ福岡に連敗した。福岡は第1戦ではベンチメンバーが4人しか揃わなかったものの、アウェーで神戸を下す大きな勝利を手にしていた。第2戦の前日には再び新型コロナウイルス感染症で選手・スタッフ3人が陽性診断となり、今度はさらに少ないベンチメンバー3人、うちGKが2人とますます苦しい陣容での戦いを強いられた。

 それでも、またもや先手を取るのだ。43分、ジョン・マリがフィジカルの強さを生かして右サイドをぶち抜いて中央へ。走り込んできたルキアンがうまく流し込んで、先制に成功する。後半も耐えてこのままリードを守りきり、見事に連勝で初のベスト4進出を決めた。

 第1戦で1-1というスコアで終えたのが、川崎フロンターレ対セレッソ大阪、浦和レッズ対名古屋グランパスの2つのカード。敵地に乗り込んだ川崎Fと浦和がアウェーゴールを手にしていて、条件は有利だった。

 その川崎Fは第1戦と同じく先制に成功する。40分に中央をパスワークで破り、レアンドロ・ダミアンのシュートのこぼれ球をマルシーニョが押し込んだ。53分にもマルシーニョが決めてリードを2点に広げ、このまま逃げ切りたかったが、まさかの事態が起こる。90分にに加藤陸次樹に1点を許すと、90+6分には山田寛人にも決められて、2-2に。「逆・等々力劇場」を許してしまった。2試合合計3-3で、アウェーゴールの差で昨季準優勝のC大阪が勝ち抜きを決めた。

 ACL組で唯一残ったのは、浦和。名古屋とはルヴァンカップ準々決勝の間にリーグ戦を挟んだ公式戦3連戦になって、これがラストマッチになった。リーグ戦では名古屋が3-0で快勝しているが、声出し応援運営検証対象試合となるこの試合で、ホームの浦和はサポーターの大声援を受けた。

 すると、31分と41分に伊藤敦樹が連続ゴールで応えてみせる。左からの松尾佑介のクロスにヘッドで合わせれば、岩尾憲の左CKから蹴り込んで2点をリードした。86分には江坂任がダメを押して、無失点で試合を締めて4強入りを果たした。

 この結果、準決勝はセレッソ大阪対浦和レッズ、アビスパ福岡対サンフレッチェ広島の組み合わせで、第1戦(左のチームがホーム)が9月21日、第2戦が9月25日に行われる。

浦和は伊藤敦樹の2ゴールなどで3-0で快勝して勝ち抜き(写真◎J.LEAGUE)

広島は相手に退場者も出て余裕の試合運びで連勝した(写真◎J.LEAGUE)

ルヴァンカップ準々決勝第2戦の結果

■8月10日
川崎F 2-2 C大阪
得点:(川)マルシーニョ2(C)加藤陸次樹、山田寛人
※2引き分けで、C大阪がアウェーゴールの差で勝ち抜き

横浜FM 1-2 広島
得点:(横)レオ・セアラ(広)ナッシム・ベンカリファ、野上結貴
※広島が2勝で勝ち抜き

福岡 1-0 神戸
得点:(福)ルキアン
※福岡が2勝で勝ち抜き

浦和 3-0 名古屋
得点:(浦)伊藤敦樹2、江坂任
※浦和が1勝1分けで勝ち抜き

■プライムステージ日程
準決勝
第1戦=9月21日(水)
セレッソ大阪対浦和レッズ 19時 ヨドコウ
アビスパ福岡対サンフレッチェ広島 19時 ベススタ

第2戦=9月25日(日)
浦和レッズ対セレッソ大阪 17時 埼玉
サンフレッチェ広島対アビスパ福岡 17時 Eスタ

決勝:10月22日(土)
準決勝の勝者 13時5分 国立

■プライムステージ概要
●準々決勝、準決勝(ホーム・アンド・アウェー方式)
 90分間(前後半各45分)の試合を行い、勝敗が決しない場合は引き分け。2試合の勝利数が多いチームが勝ち抜き。勝利数が同じ場合は、次の順によって決定する。
(1)2試合の得失点差
(2)アウェーゴール数
(3)第2戦終了時に30分間(前後半各15分)の延長戦
   ※延長戦ではアウェーゴールルールは適用されない
(4)PK方式
  (各チーム5人ずつ。勝敗が決定しない場合は、6人目以降は1人ずつで勝敗が決定するまで)
●決勝
 90分間(前後半各45分)の試合を行い、勝敗が決しない場合は30分間(前後半各15分)の延長戦を行う。それでも勝敗が決しない場合はPK方式によって決定する。
(各チーム5人ずつ。勝敗が決定しない場合は、6人目以降は1人ずつで勝敗が決定するまで)