川崎フロンターレが苦しい陣容で試合に臨んだ。7月30日の明治安田生命J1リーグ第23節で浦和レッズと対戦。7人の交代メンバーのうち5人のみの登録となり、しかもそのうち3人がGK。新型コロナウイルス感染症の影響を受けたことについて、鬼木達監督が語った。

上写真=川崎Fは82分に家長昭博がPKを決めて1点差に詰め寄ったが…(写真◎J.LEAGUE)

■2022年7月30日 J1リーグ第23節(埼玉/35,451人)
浦和 3-1 川崎F
得点者:(浦)伊藤敦樹、松尾佑介、岩尾憲
    (川)家長昭博

ベンチ入り5人、うちGK3人

 7月26日にトップチーム関係者で新型コロナウイルス感染症の陽性者が1人出て、28日には同じく5人と濃厚接触疑い者が1人、29日にも陽性者が4人出た。30日の浦和レッズとのアウェーゲームは、川崎フロンターレにとってとても難しい試合になった。

 川崎Fはサガン鳥栖戦と名古屋グランパス戦が両チームの新型コロナウイルス感染症の影響で中止、延期になっていたが、この浦和戦は開催にこぎ着けた。7人のベンチメンバーのうち2人少ない5人のみが登録され、そのうち3人がGKという陣容は驚きを持って受け止められた。

「選手への声かけは難しい状況でした」と鬼木達監督は明かす。日々、陽性者が出る中で準備もままならず、練習生やスタッフも加えてトレーニングを行ったという。

「本当は勝っていろいろと話せたら良かったですけど」と1-3で敗れた悔しさをあらわにしながら、ルールに則って戦ったことには胸を張った。

「人が減ってでもやらなければいけない状況ではありますが、そこに関しては覚悟を持ってやっていこうと話しました。これが問題提起のゲームになるかもしれないけれど、それでも力を合わせて勝とうと。目的は勝つことなので、試合には集中して入れたと思っています」

 しかし、開始4分と17分に失点して、相手に優位に試合を進ませてしまった。

「やはり最初の早い時間の失点が響いたと思っています。最後までなかなかひっくり返すところまで持っていけませんでした」

「こういう状況だったけれど、自分のところでもっとできたのではないか。自分の力不足だと思っています」

 そう話して、自らの試合への選手の誘導の仕方や声がけの方法などに矢印を向けた。

取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE