7月9日と10日、明治安田生命J1リーグ第21節が各地で開催された。トップ5では首位の横浜F・マリノス、2位の鹿島アントラーズ、4位のサンフレッチェ広島、5位のセレッソ大阪が引き分ける中、消化試合が1試合少ない3位の川崎フロンターレのみ勝利を飾り、勝ち点3を積み上げた。

上写真=2試合連続で途中出場から決勝点を挙げた神戸の大迫勇也が絶叫!(写真◎J.LEAGUE)

清水は1試合で最下位脱出

 鬼木達監督が新型コロナウイルス感染症の濃厚接触者と判定され、指揮官不在でガンバ大阪戦に臨んだ川崎Fだったが(寺田周平コーチが指揮)、前の試合(19節)でセレッソ大阪に敗れたショックを払しょくする快勝を飾った。L・ダミアンが口火を切り、マルシーニョ、脇坂が続き、家長が鮮やかなオーバーヘッドを決めて前半のうちに4得点。らしさ爆発の戦いぶりで、トップ5のうち、唯一前節3位の川崎Fのみが勝ち点3を積み上げた。

 首位の横浜FMはアウェーで5位セレッソ大阪と対戦。6連勝で勢いに乗る横浜FMだったが、5位C大阪に苦しめられた。加藤、アダム・ダカートに決められて一時は0-2と追い詰められる。だが、試合終盤にナンバー9がチームを救った。84分と90+2分にレオ・セアラがネットを揺らし、ドロー。横浜FMは辛くも敗戦を免れ、C大阪はつかみかけた勝ち点3を逃す結果となった。

 2位鹿島もドローを演じている。アウェーの札幌戦に臨むと、本来の戦いをぶりを披露できず。ポゼッションでもシュート数でも相手に上回られて、守備は最終局面で堅さを示したものの、スコアレスで勝ち点1のみを何とか持ち帰ることになった。同じ引き分けでもホームに湘南を迎えた4位の広島は、攻めながら勝利をつかめずに試合を終えている。ポゼッションで上回り、シュートも放っていたが、後半開始早々に湘南の池田に先制を許し、追いかける展開に。右CKの流れから野上が決めて引き分けに持ち込んだが、前節横浜FMに敗れ、勝利を期してホームゲームで結果を出すことができなかった。

 下位グループに目を移すと、前節に清水を破り、最下位を脱した神戸が16位磐田と対戦。大迫の2試合連続の決勝ゴールにより1-0で勝利をつかみ取り、3連勝。順位も磐田をかわして16位に浮上した。また、その神戸に敗れて前節、最下位に転落した清水もアウェーの名古屋戦で、西澤とチアゴ・サンタナの得点により14節以来の勝利を実現。磐田を勝ち点で逆転し、17位に順位を上げている。

第21節結果

鮮やかなオーバーヘッドでチームの4点目をたたき出した川崎Fの家長昭博(写真◎J.LEAGUE)

▼7月9日
・川崎F 4-0 G大阪
 得点:(川)レアンドロ・ダミアン、マルシーニョ、脇坂泰斗、家長昭博

・磐田 0-1 神戸
 得点:(神)大迫勇也

▼7月10日
・札幌 0-0 鹿島

・名古屋 0-2 清水
得点:(清)西澤健太、チアゴ・サンタナ

・広島 1-1 湘南
 得点:(広)野上結貴
    (湘)池田昌生

・浦和 3-0 FC東京
 得点:(浦)ダヴィド・モーベルグ、伊藤敦樹、大久保智明

・C大阪 0-1 横浜FM
 得点:(C)加藤陸次樹、アダム・タガート
    (横)レオ・セアラ

・福岡 1-0 京都
 得点:(福)山岸祐也

・鳥栖 1-0 柏
 得点:(柏)武藤雄樹