浦和レッズは5日、パナソニックスタジアム吹田で2日に行われたガンバ大阪戦で、浦和サポーターによる声出し応援が確認されたことについて、公式HP上で謝罪した。また同日、開催された臨時のJリーグ実行委員会後に野々村芳和チェアマンが取材に応じ、罰金を科すとともに、今後、違反が認められた際には無観客試合や勝ち点はく奪もあり得ると説明した。

上写真=今月2日に吹田スタジアムで行われたG大阪対浦和戦で浦和のサポーターによる声出しが問題となっていた(写真◎J.LEAGUE)

浦和も今後は厳しく対応すると表明

 Jリーグは現在、声出し応援の段階的な緩和に向けて運営の検証を実施している最中だが、その対象外だった今月2日のG大阪対浦和戦で、浦和の一部サポーターによる「声出し」が確認された。浦和のサポーターについてはこれまでも同様の事例が確認されていた。

「浦和が同じ方向に進んでいくと表明し、クラブとしてのスタンスを見せたことで、われわれもアクションをとれた。これまでは問題があったときに、どういう形で解決していくかについて意思表示がなかった。しかし、今回はそれが出てきた」

 野々村チェアマンによれば、浦和は臨時の実行委員会の場で謝罪するとともに、今後は他のJクラブとともに、ルールに則った上で日常を取り戻す努力を進めると表明したという。

 浦和は同日、公式サイト上でも「Jリーグに関わるすべての皆さまのこれまでの努力と気持ちを裏切る行為であると認識しております。浦和レッズとして、『Jリーグ新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン』に基づいた試合運営業務を遂行することができなかった事実につきまして、心よりお詫び申し上げます」と謝罪し、「当該ガイドライン遵守の啓発、並びに違反行為への適時適切且つ毅然とした対応を、責任をもって行ってまいります」と再発防止に努めるとした。また、違反行為を確認した際には即時退場を含む毅然とした対応を行なうとしている。 

 野々村チェアマンはさらに、「今回の事案では、51条の運営責任を問うところがある」ため、「2000万円を上限に罰金を科すこと」、そしてこの先同様のケースが起きた場合には「無観客試合または勝ち点を剥奪すること」も含め、第三者機関の裁定委員会で諮問したうえでペナルティーを科すと説明。ルールを順守するより良いJリーグの実現に努めていくと強調した。