明治安田生命J1リーグで3連覇を目指す川崎フロンターレが7月2日、C大阪に1-2で逆転負けを喫した。これ以上、首位の横浜F・マリノスに引き離されるわけにはいかない。マルチローラーの橘田健人は、自らの攻撃への関わりを増やして勝利をもぎ取るつもりだ。

上写真=橘田健人はC大阪戦も左サイドバックで先発。さまざまなポジションからゴールを狙っていく(写真◎J.LEAGUE)

「追加点にこだわりたい」

「前よりはチャンスの数は増えてきていると思います」

 橘田健人がピッチの上での実感を口にする。7月2日のセレッソ大阪戦では1-2で逆転負けを喫したが、内容が良かっただけに、悶々とした思いもある。

「先制することはできましたけど、後半にセットプレーで2本やられたので、そこはもっと一人ひとりが責任を持ってやるべきです。追加点を早い時間で取れればもっと違う展開になったと思うので、追加点にこだわりたい」

 36分に谷口彰悟がCKからヘッドで決めた先制ゴールの前にもあとにも、チャンスはたくさんあった。そこに自分も関わっていきたい気持ちは強い。北海道コンサドーレ札幌戦から3試合続けて、左サイドバックとして先発、試合展開と選手交代によってアンカーやインサイドハーフ、右サイドバックも担当してきた。

「もっとゴール前に入っていく動きやプレーの質は自分の課題だと思っています。どんどんチャレンジして入っていく分だけ、技術が経験として増えていくので回数を上げていきたい」

 7月6日のサガン鳥栖戦は中止となり(鳥栖の選手、関係者が新型コロナウイルス感染症の陽性診断を受けて活動停止となったため。後日、代替日が決定)、次の相手はガンバ大阪。3連覇へもう連敗は許されないだけに、予測力と球際の攻防で強みを見せる橘田の魅力で、絶対に勝利をもぎ取ってみせる。

 鳥栖戦が中止になる前の取材では、「タイミング」を鳥栖のブロックを崩すためのポイントに挙げていた。

「一瞬のスキをタイミングでうまく外して中から攻めていけば、外も空いてきます。なかなかスペースはできないけれど、タイミングではがせればと思っています」

 それは、どんな相手にも共通する攻め筋だろう。ルーキーイヤーの昨季中盤から台頭してきたものの、まだJ1でのゴールはない。うれしい初ゴールが決まれば、大きな勢いとなって勝利に近づくはずだ。