6月25日、26日の2日間にわたり、明治安田生命J1リーグ第18節が各地で開催された。前節終了時点で勝ち点1差だった首位の横浜F・マリノスと、2位・鹿島アントラーズ、3位・川崎フロンターレのポイントが開いた。その他では4連勝のサンフレッチェ広島、今季初の連勝を飾った浦和レッズの戦いぶりが目を引いた。

上写真=快勝した横浜FMの西村と藤田(写真◎J.LEAGUE)

浦和が今季初の連勝で10位浮上

 横浜FMはホームで柏に大勝し、首位をキープした。前半のうちに西村、セアラ、水沼で3点のリードを奪うと、後半早々にセアラが追加点を刻み、4-0で快勝。4位チームとの落とせない対戦をゴールラッシュでモノにした。「結果に満足です。今日のパフォーマンスは素晴らしかった」とマスカット監督も内容に胸を張った。3日前に天皇杯3回戦でJ2栃木に敗れた直後の試合だったが、J1首位の地力を示した。

 勝ち点1ポイント差で横浜FMを追う3位の川崎Fもホームで試合に臨んだ。3日前の天皇杯でJ2東京Vに敗れた点も首位チームと同様だったが、こちらは快勝とはいかず。前半33分に山根のゴールで先制し、その後、残り5分までリードを保っていたが、相手CKの場面で遠藤のキックから伊藤にヘッドを決められ、同点で試合終了。つかみかけた3ポイントは終了目前でその手からこぼれ落ちてしまった。鬼木監督bは常々、「1点差だとこういうことが起こり得る」と選手に語り、それゆえに2点目、3点目を狙う戦いを突き詰めてきたが、優勢だった前半に追加点が奪えず、そのことが結果的にドローゲームを演じることにつながった。

 前節終了時点で2位だった鹿島はアウェーで名古屋と対戦。幸先よく前半33分に「リーグ後半戦の1試合目なので、必ず勝利を手にして帰ってきたい」と戦前に語っていた仲間のゴールで先制。1点リードで折り返したが、ピトゥカがハンドの判定でPKを献上。これをマテウス・カストロに決められて追いつかれ、1-1で勝ち点を分け合うことになった。首位横浜FMと勝ち点1差から3差に開くことになった。

 上位陣では前節5位の広島が、アウェーで福岡を3-1で下し、柏をかわして4位に浮上。ミヒャエル・スキッベ監督が浸透しているチームはこれで4連勝。6戦負けなしで順位もじわりじわりと上げてきた。福岡戦では満田が先制。直後に追いつかれることになったが、後半から登場したドウグラス・ヴィエイラが終盤に2ゴール。福岡を突き放し勝ち切った。

 下位では前節4試合ぶりに勝利をつかんだ18位(最下位)の神戸がホームで浦和に敗れ、連勝ならず。C大阪と引き分けた17位の清水、敵地で札幌に敗れた16位G大阪とのポイント差が6ポイントに開くことになった。依然として厳しい状況が続いている。なお、シーズン序盤に苦しんだ浦和は今季のリーグ戦で初の連勝。90分に途中出場のモーベルグがネットを揺らして勝利をつかみ、順位も10位に浮上した。

川崎F戦で貴重なゴールを決めた磐田の伊藤(写真◎J.LEAGUE)

試合終了間際のゴールで劇的な勝利をチームにもたらした浦和のモーベルグ(写真◎J.LEAGUE)

J1第18節の結果

▼6月25日
横浜FM 4-0 柏
得点:(横)西村拓真、レオ・セアラ2、水沼宏太

・福岡 1-3 広島
 得点:(福)渡大世
    (広)満田誠、ドウグラス・ヴィエイラ2

・川崎F 1-1 磐田
得点:(川)山根視来
   (磐)伊藤槙人

▼6月26日
札幌 1-0 G大阪
得点:(札)駒井善成

・名古屋 1-1 鹿島
得点:(名)マテウス・カストロ
   (鹿)仲間隼斗

・C大阪 1-1 清水
得点:(C)舩木翔
   (清)OG

・神戸 0-1 浦和
得点:(浦)ダヴィド・モーベルグ

・京都 0-1 湘南
得点:(湘)町野修斗

・鳥栖 5-0 FC東京
得点:(鳥)岩崎悠人、ジエゴ、本田風智、垣田裕暉2