明治安田生命J1リーグは6月18日に再開する。ちょうど前半戦のラストマッチとなる第17節で、川崎フロンターレが迎えるのは北海道コンサドーレ札幌だ。4年ぶりの連敗という足踏み状態からどう逆襲するか。鬼木達監督は中断期間を活用してしっかり整理している。

上写真=鬼木達監督は中断期間で思考の時間を過ごし、「結局、結果の世界だな」との気づきを得たという(写真◎スクリーンショット)

失ったとしても切り替えるという絵

「いい攻撃からいい守備」

 川崎フロンターレで鬼木達監督が選手に共有する言葉はたくさんあって、これもその一つ。最も重要な一つ、と言ってもいいかもしれない。

 4年ぶりに連敗を喫して中断期間を挟み、いよいよJ1が再開する。この期間、たっぷりの休息とたっぷりのトレーニングでリフレッシュした。ジェジエウ、チャナティップ、大島僚太、登里享平と負傷者も徐々に戻りつつあり、さらなる競争が生まれているのが好ましい。

 この期間で改めて追求したのが、「いい攻撃からいい守備」について。鬼木達監督がノルマと言い続けている1試合3得点を、今季は達成していない。総得点の20は上から数えて6番目。最も多い横浜F・マリノスとは10の差がある。だが、攻撃が不発なのは攻撃だけが理由ではない、と鬼木監督は説明する。

「いい攻撃からいい守備と言ってきていますが、守備について前線でうまく奪えるか、後退せずに奪いにいけるか。守備のスタート位置も大きく関わってくるので、攻撃だけの評価は難しいですし、選手のキャラクターを生かしながら、チームとして狙っているところをもう少し徹底できるようにしていければいいと思っています」

 鬼木監督はいま、「守備」でも「攻撃」でもなく、得点力を回復させるための守備と、守備を整えるための攻撃の両輪を求めている。

「相手との兼ね合いもありますけど、相手にターゲットになるような選手が前線にいても、怖がらずに最終ラインが前にコンパクトにできるかが重要です。前からのプレッシャーがないと上げられない、ということもありますが、でも自分としては、その条件だけではダメだと思っています」

 つまり、前からのプレッシャーの有無がラインアップのスイッチではない、ということだ。

「相手が狙っているかどうか、その駆け引きの材料を持ち合わせることです」

 相手の狙いを察知していく能力、それを前であろうが後ろであろうが「常にアラートに構えられるか」が、「守備を仕掛ける高さ」とともに大事であって、「全員の意識のところの同時性が重要です」と解説する。

 もう一つのポイントは「連続性」だという。すべてが単発で終われば、怖くない。

「攻撃のところでいい距離感が整っていたり、攻撃する時間が長ければ、守備の強度や連続性についても全力でいけます。マイボールの時間を長くする、背後を狙うというビジョンを持てば、失ったとしても切り替えるという絵が描けます」

 攻撃と守備の渾然一体に見せる、同時性と連続性。中断期間に改めて整理した王者が、逆襲へと転じる。