湘南ベルマーレが川崎フロンターレを4-0の大差で破った明治安田生命J1リーグ第15節。5月25日、ミッドウィークの夜に刻んだ衝撃的な勝利で、チームを勢いづけたのが池田昌生の追加点だ。自身J1初ゴールを、驚きとともに淡々と振り返った。

上写真=池田昌生はJ1初ゴールを記念して、試合後にサポーターとともに喜びの記念撮影(写真◎J.LEAGUE)

■2022年5月25日 J1リーグ第15節(等々力/14,068人)
川崎F 0-4 湘南
得点者:(湘)町野修斗2、池田昌生、タリク

「絶対王者ではない、とみんなで話して」

 そのとき、ニアサイドで立ち止まると周りには誰もいなかった。左から石原広教が左足で優しくセンタリングを届けてくれた。ていねいにヘッドでコースを変えると、ゴール左上角に吸い込まれるように入っていった。

「まさか、自分がヘディングで決めるとは。自分が頭で取るとは思っていなかったので、自分でもびっくりしています」

 池田昌生、そんな驚き混じりのJ1初ゴール!

「率直にうれしいです。ただ、ルヴァンカップでもリーグ戦でも、自分が出た試合は自分が活躍してチームを勝たせるというのには変わりないです」

 振り返る姿には、そんな淡々とした一面ものぞかせる。すでにルヴァンカップでは4ゴールを決めているし、どんな試合であっても活躍を誓うから、この日がたまたまJ1だっただけ。でも、記録の上で「J1初」なだけではあっても、「今日はリーグ戦の初ゴールにつながったので、それはただただうれしいです」と言うのも当然だ。

「本当は(石原)広教選手にワンタッチで要求していましたけど、トラップをしたので、自分は一度止まってスペースを確保して、そこに呼び込んだという形でした。イメージとは違いましたけど、うまく決められて良かったです」

 左サイドでタリクが収めて、そのさらに外側を石原が走り出すと、ポジションを確保した。最初に指でスペースを指し示したが、狙ったタイミングでボールが出てこないことで瞬時にプレーを変えて、一度足を止めた判断で完全にフリーになった。

 50分の先制ゴールからわずか4分での追加点は、チームを勢いに乗せるには十分。このあと2ゴールを加えて、川崎Fから4ゴールだ。

「いまのフロンターレは絶対王者ではない、そうみんなで話して、強気で自信を持って戦うんだという気持ちを全員で出せました。それが結果につながったと思います」

 物怖じしないのは、そのはっきりとしたプレーが物語る。

「間違いなく、湘南は反撃体制に入っています。これを継続することが大事なので、一丸となって続けていきたい」

 今季初のリーグ戦連勝。ホームに中3日で迎える次の相手は、セレッソ大阪だ。

「自分が理想としている形はまだまだ上にあるので、一喜一憂することなく、切り替えてやっていくだけだと思います」

取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE