明治安田生命J1リーグ第15節が25日に開催された。首位川崎フロンターレは、17位の湘南ベルマーレとホームで対戦したが、0-4とショッキングな敗戦を喫することになった。2位鹿島アントラーズは相手にリード許す苦しい展開も追いつき、アディショナルタイム(AT)に逆転。しかし終了間際にCKから同点弾を許し、4-4で引き分けた。

上写真=鹿島と鳥栖は劇的な展開で4-4のドローに終わった(写真◎J.LEAGUE)

8試合で27ゴールが生まれる

 今節は複数得点の入るゲームが多かった。中でも大きなインパクトを与えたのは、川崎F対湘南だろう。敵地に乗り込んだ湘南が、4ゴールを浴びせて王者・川崎Fを撃破した。キャプテンの谷口彰悟が出場停止で不在だったこともあるが、湘南の躍動が目立った。2ゴールを決めた町野修斗は「アクションを起こす瞬間」を意識していたと完勝劇を振り返った。

 湘南と同じく敵地で大量得点を挙げたのが、柏だ。札幌と対戦し、6-1で大勝。前半に2点、後半に4点を叩き込み、相手の反撃を1点に抑えて勝ち点3をつかんだ。ボールを保持されたものの、走行距離でもスプリント数、シュート数も大きく上回った。

 FC東京も清水相手に敵地で3ゴールを叩き込んで快勝した。リーグ戦では4戦未勝利だったが、小川諒也の2得点で大きく勝利を引き寄せ、安部柊斗が今季2ゴール目を決めて3-0の勝利を飾った。逆に清水はこの試合で4戦未勝利となり、内容も芳しくなかった。中3日で臨む次戦の柏戦で立て直しを図りたいところだ。

 引き分けに終わったものの、合計8ゴールが生まれたのが鹿島対鳥栖だ。田代雅也、宮代大聖、小泉慶がネットを揺らして鳥栖が一時は3-0とリードを奪ったが、古巣相手に樋口雄太が1点を返すと、上田綺世、アディショナルタイムに土居聖真が続いて同点として、さらに染野唯月も決めて逆転に成功。だが、ドラマはここで幕切れとならず、90+7分に田代がこの日2点目となるゴールをスコアして、4-4で決着した。

 また、この日は広島が新型コロナウイルス感染症の陽性者が複数人出たために保健所の指導により活動停止となったため、G大阪との試合が中止(延期)になった。代替日程は決定次第、発表となる。

第15節の結果

湘南がJ1王者川崎Fを4-0で下した(写真◎J.LEAGUE)

▼5月25日
・鹿島 4-4 鳥栖
 得点:(鹿)樋口雄太、上田綺世、土居聖真、染野唯月
   (鳥)田代雅也2、宮代大聖、小泉慶

・C大阪 2-0 浦和
 得点:(C)清武弘嗣、毎熊晟矢

・札幌 1-6 柏
 得点:(札)青木亮太
    (柏)高橋祐治、細谷真大、マテウス・サヴィオ、小屋松知哉、森海渡2

・川崎F 0-4 湘南
 得点:(湘)町野修斗2、池田昌生、タリク

・横浜FM 2-0 京都
 得点:(横)小池龍太、松原健

・清水 0-3 FC東京
 得点:(F)小川諒也2、安部柊斗

・磐田 0-0 神戸

・名古屋 1-0 福岡
 得点:(名)中谷進之介