横浜F・マリノスが最後の大一番へ。4月28日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)でホアンアインザライとの第5節に2-0の完勝。5月1日の全北現代(韓国)との最終節はグループステージ突破に大事な一戦であることはもちろん、最初の対戦で敗れたからリベンジの場でもある。キャプテンの喜田拓也からはホアンアインザライ戦の直後に、もう次への意欲が湧き上がっていた。

上写真=畠中槙之輔の追加点を喜田拓也が祝福。横浜FMは最終戦で全北現代へのリベンジを誓う(写真◎Y.F.M.)

■2022年4月28日 ACLグループH第5節(トンニャット・スタジアム)
横浜FM 2-0 ホアンアインザライ
得点者:(横)マルコス・ジュニオール、畠中槙之輔

「つながりを持ってボールを動かして」

 横浜F・マリノスはACL第5節で地元のホアンアインザライをまったく寄せつけずに、2-0のスコア以上の内容で完勝した。これで5試合で4勝1敗、勝ち点12で首位を走る。しかも、3試合続けて無失点勝利。疲れているはずだが、試合を追うごとに心身がリフレッシュして完成度が高まっていく。ケヴィン・マスカット監督も「不思議なのが、試合ごとにフィジカルや内容が上がってきていることです」と驚くほど。

 その象徴的な存在が、キャプテンの喜田拓也ではないだろうか。5試合すべてに出場し、ホアンアインザライとの2試合と第4節のシドニーFC戦の3試合でフル出場を果たし、第2節の全北現代戦にも先発して61分までプレーした。第3節のシドニーFC戦では86分からピッチに出て、試合をクローズする役割をまっとうした。マスカット監督もチームが上向きになった理由の一つに、喜田の存在を挙げている。「喜田キャプテンがしっかりチームを統率して、この大会でどういうサッカーをしていくべきなのかを表現してくれています」と絶賛だ。

 その喜田も第5節のホアンアインザライ戦で手にした納得の勝利に、大きな手応えを感じている。まずは、メンタルの強度。

「今日の試合はメンタルのところで、試合の入りから勝ちにいくぞということを示すことができたと思います」

 今大会は2位でも必ず突破できるとは限らないレギュレーションのため、グループステージを確実に1位で勝ち抜くためには勝ち点3をしっかり手にしておく必要がある。ここで星を落とすわけにはいかなかった。

「サッカーの中身でも、つながりを持ってボールを動かしてゴールに向かうバリエーションはチャレンジできたと思います」

 ボールのめぐりがよくなかった時間帯もあったものの、時間を追うごとに左右にボールを散らしながら勝負のパスを差し込んで、多くのチャンスを作っていった。もちろん、守備も安定している。

「同時にリスク管理、カウンターのケアもできました。しっかりピッチの中で話して、ボランチである僕や渡辺(皓太)選手で気をつけていましたし、話もしていたので、うまく対応できました。クリーンシートが続いているので、結果として出ていると思います」

 そしていよいよ、次が最終戦。相手は全北現代だ。第2節でPKによる1失点に泣かされた相手。勝って締めくくるために、1位でグループステージを突破するために、そして全北に借りを返すために、最高の90分にしたい。

「グループステージを突破するかどうかについては、いま僕たちが気にすることではありません。大事なのは全北戦であって、ここからまた短い時間ではありますが、自分たちはマリノスなんだ、ここに勝ちに来ているんだということを示せればと思います」

【Next Game】
5月1日(日)23時 全北現代 vs 横浜FM DAZN独占配信