AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループJに属するヴィッセル神戸がグループステージ2試合目のチェンライ・ユナイテッド(タイ)戦に臨んだ。前節、傑志に2-1で勝利を飾り、白星スタートに成功した神戸は序盤からゴールを重ね、6-0で圧勝。首位キープに成功した。

上写真=先制ゴールを挙げた大迫勇也(写真◎AFC)

■2022年4月22日 ACLグループJ第3節(@ブリーラムスタジアム)
神戸 6-0 チェンライ・U
得点者:(神)大迫勇也、汰木康也2、郷家友太、リンコン、大崎玲央

躍動した汰木が2得点、郷家は2戦連発!

 神戸は中2日、チェンライは中5日で迎えた試合だったが、運動量では神戸が上回っていた。相手のチェンライが積極的にプレスにこないこともあり、ボールを動かし、連動しながらサイド攻撃や中央突破をはかる。先制点は6分。敵陣右のスローインの流れから酒井、郷家とつないで、左から詰めていた汰木が放ったシュートは相手に当たってこぼれるが、大迫がこぼれ球に反応。冷静に蹴り込み、均衡を破った。

 前節の傑志戦では攻めあぐねる時間もあったが、この日は先制後も攻撃の手を緩めず、ボールを握って相手ゴールに迫っていった。25分には菊池からの縦パスを受けた大迫が背後にパスを出し、反応汰木がゲット。32分には右サイドバックの酒井のスルーパスを受けた相手の背後で受けた郷家がボックス内から蹴り込んだ。さらに38分には再び菊池、大迫でボールを前進させ、大迫の落としから井上がスルーパスを通し、最後は汰木がGKとの1対1を制してみせた。前半だけで4-0。ゴールラッシュで神戸が完全に試合を流れをつかんだ。

 大量リードで迎えた後半は疲労を考慮し、選手を交代させながらリスクを管理してゲームを進めていった。ただ、機を逃さず、チャンスには攻めに力を注ぐ。58分には途中出場のリンコンが個人技でみせる。カットインから右足を振り抜き、ゴール左を射抜いた。75分には後半途中にCBからボランチにポジションを変えていた大崎が、決めた。右サイド深い位置からのボージャンの折り返しを右足ダイレクトで叩き、強烈な一発をねじ込んだ。

 相手は後半になってやや強度を高めたが、神戸はボールを動かし、敵の攻め気をいなして冷静にゲームを進めた。終盤に何度かゴールに迫られたものの、決定的な場面はほとんど作らせず、一方でどこからでもゴールを奪える怖さを相手に与え続けた。チェンライと力の差があったことは間違いないが、その差をしっかりピッチで表現して、6-0で完勝。今季開幕から国内で不振にあえいでいた神戸が、本来の力を確認できたという意味でも価値ある一戦になったと言えるだろう。

◆試合出場選手
・神戸メンバー:GK前川黛也、DF酒井高徳(53分:櫻内渚)、菊池流帆、大崎玲央、初瀬亮、MF扇原貴宏、山口蛍(60分:槙野智章)、郷家友太(69分:中坂勇哉)、井上潮音、汰木康也(53分:リンコン)、FW大迫勇也(60分:ボージャン・クルキッチ)

・チェンライ・Uメンバー:GKアピラック・ウォラウォン、DFシナパット・リーオ(83分:セッタシット・スヴァンナセ)、ブリンネル、タナサック・スリサイ、MFワサン・ホムサン(46分:加藤恒平)、ジョナタ・ヴェルズーラ(46分:シワコーン・ティアトラクル)、ピティワト・スークジッタンマクル、スリヤー・シンムイ、チョティパット・プーンケウ(56分:シロー・チャットーン)、廣田隆治(56分:サヌクラン・ティンジョム)、FWゲッターソン

【NEXT MATCH】
◆4月25日(月)23時 チェンライ・ユナイテッドvsヴィッセル神戸  DAZN独占配信