上写真=リカルド・ロドリゲス監督は立て直しに、磐田戦後の2週間を有効に使うつもりだ(写真◎J.LEAGUE)
「ミクロからマクロに」
前節のサガン鳥栖戦は0-1の黒星。早くも4敗目となり、リカルド・ロドリゲス監督は「いま大事なことはジュビロに勝つこと」と一戦必勝の構えを強くする。
「リーグではほかのチームにアドバンテージを渡しているし、タイトルは簡単に目指せるとは思っていません。短期目標を設定して改善しながら、順位を上げていければと思っています。いまは勝ち点差のことは考えずにいきたい。同時にACLや天皇杯、ルヴァンカップも戦うので、そこでもタイトルを目指したい」
ここまでは得点が6試合で5と少ないことが苦戦の大きな原因になっている。「攻撃のトレーニングはたくさんしましたし、シュート練習もしました。そして、ペナルティーエリアの中の守備も。前節はそこで失点したので」と1週間を有効に使えたと自負する。
テーマは、「小→大」だ。
「解消するために必要なトレーニングは、まずは適切な狭いスペースで行うものだと思っています。狭いスペースでできれば広げたときに楽にできますし、ポジショナルなプレーができるので、ミクロからマクロにつなげることを考えています」
もう一つ、そのポリシーがわかるのが、ダイレクトプレーへの解釈だ。ゴールにまっすぐに向かうスタイルは、必ずしもよしとしない
「慌てたプレーが目立ったり、ダイレクトプレーを多用するようになったりすることがあります。ダイレクトプレーはワンボールでチャンスにもなりますが、守る方から見れば正面から来るボールをクリアすればいいので守りやすいんです。ゲームメークしてスペースを生かしながら攻めた方がよりチャンスになることを信じて、落ち着いたほうがいい。ダイレクトプレーを使うと相手に有利になると思います」
磐田戦の後は2週間ほどの時間ができる。4月に入ればリーグ戦3試合、そこからタイのブリーラムに飛んでAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージで中2日の6連戦という過酷な日程が待っている。
この2週間を「全体的には戦術的なところが大事になります」と有意義に使うつもりだ。
「全員が共通のイメージを持ってプレーすることが大事になります。どのスペースを使うのかは敵や味方のポジションによって決まってきますが、理解してできている選手もいれば、もう少し学ばなければいけない選手もいます。そこは改善しなければいけない」
不揃いの基準を引き上げて整える。浦和逆襲の青写真は、そこにある。