モンテディオ山形から今季、完全移籍で加入したセレッソ大阪MF中原輝。J3、J2とステップアップして、初挑戦となるJ1でも定位置をつかんでいるが、本人は危機感を持ちつつ、これまで以上のチームへの貢献を期している。

上写真=今季初めてJ1でプレーしている中原。開幕直後から定位置をつかんでいる(写真◎CEREZO OSAKA)

「もっと良くしていける自信がある」

「なかなか勝ち点3が取れなかったので、非常に大きかった」

 4試合目でつかんだ今季リーグ戦初勝利の価値を、中原はこのように語った。開幕から3試合、明治安田生命J1リーグで勝利がなかったC大阪だが、3月12日の第4節で清水エスパルスを下し、勝ち点3をつかんでいる。

 ただ、自身のプレーには満足していない。「まだ納得するプレーができていない。攻撃の選手なので、常にゴールやアシストを求めてやっている中で、結果を残せていません」と現状を分析し、乾貴史や清武弘嗣が負傷離脱している状況で「チャンスはもらえていますが、自分の中では危機感がある。もっと成長していけるようにやっていくだけなのかなと思っている」と心境を明かした。

 駒澤大から2019年に当時J3のロアッソ熊本に加入して、2年間プレー。「試合が一番成長できる場。スタートはJ3でしたが、1年目から試合に出させてもらい、成長できた部分が多くある」と振り返り、1年目の渋谷洋樹監督、2年目の大木武監督の下で主力としてプレーした経験を「指導者の方に恵まれているので、そういう方たちのおかげでもある」と感謝した。

 昨季はJ2のモンテディオ山形に完全移籍し、ここでも主力としてプレーして、J1へとステップアップ。リーグ開幕戦こそ控えスタートだったが、その後のJリーグYBCルヴァンカップ・グループステージ第1節で先発出場して加入後初得点を挙げると、続くJ1第2節から公式戦の先発出場を続けている。

 ただ前述の通り、本人は現状に満足しておらず、「周りとのコミュニケーションも、もっと良くしていける自信がある。チームとしても個人としても、もっと良くなっていけると思っているので、自分の中では物足りなさを感じている」という。その上で、自らに求められる役割を「守備はチームのやり方をやりつつ、さらに強度を上げていければ。攻撃は、自分の特徴をうまくチームに還元しながら、数字を出していけるようにやらなければいけない」と説明した。

 18日のJ1第5節では、北海道コンサドーレ札幌と対戦する。今季ホーム初勝利と連勝に向けて「自分たちが前線から守備をしていくのはもちろんですが、押し込んで、どれだけ相手の陣地でサッカーができるかも大事になってくると思う」と自身の考えるポイントを挙げた。