浦和レッズの新外国籍選手、ダヴィド・モーベルグがついに来日、3月9日に初めて練習に参加して、10日には加入記者会見を行った。とても落ち着いた様子で来日の喜びを語り、新チームでの活躍を誓った。

上写真=浦和に待ち人来る。モーベルグは理知的な語り口調が印象的(写真提供◎浦和レッズ)

「驚くようなことをするわけではありません。しかし…」

 浦和レッズの新ナンバー10がようやく合流した。スウェーデン代表歴もあるMFダヴィド・モーベルグが3月4日に来日、9日から練習に参加している。

「日本は非常にテクニカルなサッカーをするイメージがあり、体は大きくはありませんがスピーディーでアジリティーのある選手が多い印象です」

 10日に行われた加入記者会見では、一貫して理知的で落ち着いた語り口で新チームに加わる喜びを明かした。「スピードに乗ったドリブルで相手DFを翻弄する、左利きのウインガータイプのMF」という触れ込みで加わったが、自身が強調するストロングポイントが興味深い。

「このチームはボールを保持して、サイドを変えて相手を揺さぶるのがうまい印象があります。自分は相手の陣形を崩したり不確定要素を生むのが強みなので、さらにチャンスを作り上げていきたいと思います」

 相手にとっては何をしてくるのかわからない、という意外性のあるプレーが得意というのだ。その方法は、同じことをしないこと。

「陣形を崩すためには驚くようなことをするわけではありません。しかし、常に違いを生み出して、同じパターンのアクションを起こさないようにすることがストロングになると思います」

 浦和は開幕から1勝1分け3敗と苦しんでいる。新型コロナウイルス感染症の陽性者が出ただけではなく、負傷者や出場停止も相次ぎ、苦しい時期を過ごしてきた。しかし、戦力も戻りつつあり、モーベルグも合流して一気にこれまでの分も取り戻したい勢いだ。

 昨年12月30日に加入が発表されていたものの、新型コロナウイルス感染症の影響で合流まで丸3カ月がかかった。それでも、スウェーデンでトレーニングを積み、リカルド・ロドリゲス監督とはオンラインでトレーニングマッチの映像を共有しながら戦術的なコミュニケーションを深めたという。来日して間もないが、コンディションは悪くはないという。

「2日間、トレーニングを行いました。ここに来る前も練習していましたが、試合の感覚を取り戻すには試合以外にはないと思っています。監督やコーチ、ドクターと話しをしていますが、試合に貢献するのにそれほど長い時間がかかるとは思っていません」

 チェコの名門、スパルタ・プラハで活躍した実力を日本のピッチで披露するのも、もう少し。「初めて着ける」という背番号10は、空いている番号から自分で選んだのだという。

「自分が質の高い選手だと証明したいからです。もちろん、ほかの番号をつければプレッシャーがないというわけではありませんが、いままで偉大な選手が着けてきたので、その選手たちに負けないように、しっかりといいプレーを見せたい」

 タイトル獲得のプロジェクトが「自分の野心に触れた」ことが、ヨーロッパを飛び出して戦う決断の決め手だったという。その自慢の左足と背番号10で、J1、ルヴァンカップ、天皇杯、AFCチャンピオンズリーグ獲得へと導いていく。