上写真=今季初の大阪ダービーに向けて練習を消化した小菊監督(写真◎CEREZO OSAKA)
「大阪ダービーは必ず勝たなければいけない試合」
C大阪は2月19日の明治安田生命J1リーグ開幕戦で、横浜F・マリノスと2-2で引き分けた。先制後の2失点で逆転されたものの、90分のMF清武弘嗣のゴールで追い付き、アウェーで勝ち点1を得ている。
「全員の最後まであきらめない姿勢と、強い気持ちで勝ち点1を持ち帰れたことはポジティブに考えている」と語った小菊監督は、「ただ、試合内容は改善しなければいけないところがあった」と続けた。それでも「優勝争いをする基準を、早いタイミングで身をもって感じることができたのも、ポジティブな点だと思っている」と収穫を挙げている。
詳細は公表されていないが、開幕前の練習試合の内容や結果から「自信を持って臨んだ開幕戦だった」という。それでも勝利できなかったことで「優勝を狙う相手の基準を考えたとき、自分たちも、まだまだやらなければいけない。強度の高さ、技術的、戦術的なところも含めて基準がはっきり見えたことも、非常に大きい。一つひとつ全員で、その基準に達していけるようにやっていきたい」と気持ちを新たにしていた。
中3日で迎えるルヴァンカップのグループステージ第1戦は、アウェーでのG大阪とのダービーマッチ。昨季は決勝まで勝ち上がったものの、名古屋グランパスに敗れている。「決勝で敗れて、悔しい思いをした大会。もう一度、チーム全員であの舞台に戻りたいという強い思いがある」と意気込み、リーグ戦と合わせて週2試合ペースの5連戦となっている今季序盤に向けて「この5連戦は戦力戦で乗り越えると選手たちに伝えている。全員が良い準備をしてくれたので、明日は自信を持って先発に送り込むことができる」と出場予定メンバーへの信頼を強調した。
小菊監督にとってG大阪戦は、特別な思い出がある。昨年8月、当時のレヴィー・クルピ監督が契約解除となり、コーチから監督に就任。初陣のリーグ戦が、今回と同じアウェーでのG大阪戦だった。この試合に1-0で勝つと、続けて行なわれたルヴァンカップ準々決勝もG大阪と激突。ホームでの第1戦は敗れたが、アウェーでの第2戦に勝ち、そのまま決勝まで勝ち上がっている。
「初陣のリーグ戦、ゴール、最後にみんなと喜びを分かち合ったシーン、すべてを鮮明に覚えている。その後のルヴァンカップ準々決勝の2連戦も、私の大切な、素晴らしい思い出」と指揮官は振り返る。その上で「明日、今シーズンの新たな戦いで素晴らしい思い出が刻まれるように、全員で勝利に向かっていきたい。大阪ダービーは必ず勝たなければいけない試合。我々の誇り、プライドを胸に、セレッソファミリーの皆さんとともに戦って、勝利でスタートしたい」と言葉に力を込めていた。