柏レイソルのネルシーニョ監督が17日、湘南ベルマーレとの開幕戦に向け(19日・15時@レモンガススタジアム平塚)、オンラインで取材に応じた。ハードな戦いになると相手の力を警戒しながらも、しっかり準備し、勝利を目指して戦うと話した。

上写真=湘南との開幕戦に向けて意気込みを語ったネルシーニョ監督(写真◎小山真司)

準備してきたものを出せるか、楽しみな気持ち

 いよいよ熱く激しいシーズンの開幕を迎える。柏は19日に湘南とのアウェー戦に臨む。試合を2日後に控え、ネルシーニョ監督がオンラインで取材に応じた。「全体としては良いキャンプができました。過去にレイソルで過ごしたキャンプと比較しても、実りのあるものでした」。1月18日の始動から約1カ月。コロナ禍で制限されるなかでもチームはしっかりと準備を進めてきた。

「過去のキャンプと比べても」との言葉に指揮官の手応えがうかがえる。オフにはクリスティアーノ、瀬川祐輔、神谷優太と攻撃の主軸が移籍。新たにドウグラス、小屋松知哉を加えた。オフの出はいりを考えると、戦力ダウンが心配されるが、指揮官は早い段階からボールを使ったトレーニングを行ない、新戦力の適応も進めてきたと説明。確かに、ちばぎんカップ(〇1-0千葉/プレシーズンマッチ)では素早い切り替えからの連動で細谷真大のスルーパスに反応したドウグラスが決勝点をスコア。小屋松には出場機会がなかったが、右サイドバックを務めた中村慶太も含め、コンセプトを共有していることがうかがえた。

 指揮官も、ちばぎんカップについては「悪かった部分よりも良かった部分の方が多かった。とくに守備では意図したものを選手たちが出し切ってくれた」と評価。一方で「良い守備から良い攻撃につなげる、その部分ではまだ修正を加えていかなければいけない」と課題にも言及している。

 2日後に迫った開幕戦の相手、湘南については「昨シーズン監督がかわったが、さほどやり方は変わっていないと思っています。後ろが3枚で状況に応じて3ー5ー2、5ー3ー2に形を変えながらゲームに入ってくると予想しています」とイメージできている。また湘南の特徴として「クロス」「最終ラインからのダイレクトプレー」「空中戦とロングボール」「ハードワーク」を挙げ、試合のポイントは「受け身ならない」ことだと語った。強度の高いゲームになることが予想されるなかで、球際争いで後手に回るようでは柏の持ち味を発揮できない。セカンドボールの回収も含めて、鋭い出足と奪取力、そこからスムーズに攻撃に移行することが勝負分かれ目となりそうだ。

「準備してきたものをどこまで公式戦で出せるか、楽しみな気持ち」

 開幕戦だからといって気負うようなことはない。熟練の指揮官は、勝ち点3だけを見据えてキックオフの時を待つ。