2022年のJリーグがいよいよ開幕する。清水エスパルスは2月19日に、ホームで北海道コンサドーレ札幌と対戦。サッカーマガジンWEBも参加する「DAZN Jリーグ推進委員会」では、各クラブの新加入選手にインタビューを実施。清水からは4シーズンぶりにチームに復帰した白崎凌兵が登場し、その覚悟を語る。

賛否両論あるのは分かっています

17年、18年シーズンは清水で10番を背負った白崎。今季は18番をつけてプレーする(写真◎J.LEAGUE)

ーーチームを引っ張っていく上で、キャンプから意識してきたことはありますか。

白崎 積極的に多くの選手とコミュニケーションを取ること。新加入だから、最初は様子を見ようという思いなどはなかったです。ただ、一方通行にならないように気をつけていました。相手の意見も聞いて、自分の意見を言うようにしています。伝え方は自分なりに工夫しています。

ーー自分なりの伝え方ですか。

白崎 年上で経験があるとはいえ、新しい選手がいきなり高圧的な態度で物を言えば、きっと若い選手たちも嫌がりまよね? 年は若くてもみんなプロ選手ですし、自信を持っています。自分なりの考え方を持っているので、頭ごなしに言われると、聞く気にならないと思います。僕も若い頃は「うるさいよ」と思っていたタイプだったので(笑)。人に言われて嫌な言い方は、感覚的に分かる部分もあります。状況に応じて、関係なくビシッと言う場面もありますけどね。

ーー古巣とはいえ、4年のブランクがあり、新加入選手の一人です。すぐにリーダーシップを発揮し、チームに溶け込むのは簡単ではないと思います。

白崎 新チームが始動したときから、自分が引っ張っていく気持ちを持って取り組んでいます。ピッチで自分の持ち味を出し、周りの良さをいかに引き出すかも考えながらプレーしています。いまもすり合わせているところです。チーム全体として、レベルアップしていかないといけません。

ーー昔からリーダーシップを取り、周囲と多く話すタイプだったのですか。

白崎 以前は練習から声を出してくれる人たちに任せることが多く、僕は自分のプレーに集中するようなタイプでした。後輩に対して、個別にアドバイスすることはあっても、チーム全体に目を配り、声をかけるタイプではなかったです。

ーー清水に復帰し、リーダーとしての自覚が芽生えたわけですね。

白崎 僕がやらないといけないと思いました。誰かに何かを言われたわけではありません。

ーー自分自身、変化は感じていますか。

白崎 責任感がより出たのかな、と。他人に厳しく要求する分だけ、自分ももっとやらないといけないと思うようになりました。僕ができていなければ「あいつ、何を言っているんだよ」となりますからね。

ーー新体制会見でも「覚悟を持って戻ってきた」と話していました。

白崎 僕は清水から一度完全移籍で離れて、戻ってきました。賛否両論あるのは分かっていますが、僕はチームとともにレベルアップしていきます。綺麗ごとを並べても、試合で結果を残さなければ、ダメですから。今季の清水は若いチームですし、勝つことで成長し、強くなると思っています。

ーー昨季はJ1残留争いに巻き込まれましたが、今季の目標をあらためて聞かせてください。

白崎 ACL出場権を目指し、そしてタイトルを狙いたいです。上を目指さないと、上には行けませんので。一人だけの力では難しいと思っています。チーム全体を巻き込んで、上に行きたいです。

取材・構成◎杉園昌之 写真◎S-PULSE、J.LEAGUE

Profile◎しらさき・りょうへい/1993年5月18日生まれ、東京都出身。2012年に山梨学院大附高から清水エスパルスに加入。13年途中から富山に期限付きし、15年の復帰後は主力の一人として清水で力を示した。19年に鹿島アントラーズに完全移籍。昨季途中からは期限付きでサガン鳥栖でもプレーし、22年に4季ぶりに清水復帰を果たした。優れた攻撃センスと高い守備意識でチームのけん引車となることが期待されている。MF。181㎝、70㎏

『試合情報:2022明治安田生命J1リーグ開幕戦』
◆2022年2月19日(土)14時キックオフ(IAIスタジアム日本平)
・清水エスパルス vs 北海道コンサドーレ札幌
 DAZNにて独占ライブ配信