上写真=開幕戦に向けてオンライン会見に臨んだ塩谷と藤田(写真◎スクリーンショット)
■2022年2月19日(土)14:00KO J1第1節(@エディオンスタジアム広島)
サンフレッチェ広島対サガン鳥栖
広島は監督不在で開幕
広島はドイツ国籍のミヒャエル・スキッベ新監督が、新型コロナウイルス感染症による入国制限の影響で来日できていない。迫井深也ヘッドコーチを中心に監督不在で準備を進めているが、塩谷は「メンバーとコーチングスタッフで、すごく良いキャンプが送れたと思う」と現状を説明した。
「オンラインで監督とコミュニケーションを取ったりもした」という塩谷は「ここで結果が出なかったら、監督がいないからと言われることもある」と予想している。ただし「でも、やるのは選手。ピッチに立っている選手たちが、どれだけ同じ方向を向いて意識を共有し、プレーできるか」とポイントを挙げた。
さらに「監督が来ていないことを言い訳にするつもりはない」と決意を込めて語る。「しっかり勝ち点を積み重ねて、良い状況で監督を迎え入れられるように」としつつ、「自分も含めて経験のある選手もたくさんいるので、そういう選手たちを中心にまとまってプレーできれば、それほど問題ないと思っている」と心境を明かした。
一方の鳥栖も、川井健太新監督が就任した。「監督が代わり、選手も多く入れ替わった中で、新しいメンバーで、新しい戦術に取り組んでいる」という藤田は、「(始動から)ここまでの間、充実したキャンプも過ごせた。良い仕上がりなんじゃないかと思う」と確かな手応えを語っている。
藤田も語るように、選手は大幅に入れ替わった。昨季の主力のほとんどが移籍し、いったんは残留したDFエドゥアルドも、キャンプ中に横浜F・マリノスに移籍。7年ぶりに復帰した藤田をはじめ新加入選手が19人おり、どんな顔ぶれで臨むにせよ、昨季と様変わりするのは間違いない。
「まず攻撃の共有する部分、そこから守備の共有する部分と、段階を踏んで作り上げてきた。選手たちにも分かりやすくフィードバックしてもらっている」と川井監督のチームづくりを明かした。その上で「スタッフと選手のコミュニケーションも、もちろん選手同士のコミュニケーションも取れている。良いプレー、課題とありますが、試合をやりながら詰めていけたら」と今後を見据える。
大きな変化だけに先が読めず、藤田も「昨季の主力が多く抜け、キャンプ中も選手が抜けたりして、サポーターの皆さんで不安に思っている方は少なからずいると思う」と指摘。それでも「逆に、新しくなったことに期待を抱いてくれている皆さんもいると思う」と続け、「開幕戦でサポーターの方を安心させたい。今シーズンのサガン鳥栖を、より好きになって、より応援したいと思ってもらえるような、気持ちのこもったサッカーを展開できたら」と意気込んだ。
広島は選手の顔ぶれに大きな変化はなく、塩谷も「去年から継続してきたことも出せる。全体で同じ方向を向いてサッカーができるのが、今年のチームの強みになるんじゃないかと思う」と自信をのぞかせる。一方の藤田は「鳥栖が昔から大事にしている、戦う姿勢や走り切るなどの伝統的なところは、これからも強みだと思う」とストロングポイントを挙げ、「伝統を重んじながら、新しい選手が新しい色を出していく、新しいものがプラスされることによって、新たな力が発揮できるんじゃないか。そういうところを大事にしていきたい」と今季の戦いをイメージしていた。