谷口 FC東京は監督が代わり、スタイルが変わっているようですので、いままでの印象とは変えていかなければいけないという思いです。一人ひとりの能力が高いチームですし、簡単ではないのは毎回分かっています。自分たちの強みを生かせれば上回っていける思いもあります。だから、力の出し合いが楽しみなんです。相手がどういうサッカーをしてくるのか、それを自分たちがどう上回っていくことができるか。2019年の開幕戦もFC東京が相手で、守りきられたのを覚えています（0-0のドロー）。そういうこともできるチームに対しては、攻守の両方で迫力をどれだけ出せるかがポイントになるので、アグレッシブに戦いたいと思います。
富士フイルムスーパーカップ2022では浦和に0-2で敗戦。この悔しさは開幕戦に生かす（写真◎小山真司）
――2022年Jリーグのファーストゴールも狙ってください。
谷口 唯一の金曜日開催で、今季最初のゲームですもんね。昨年はセットプレーでいい形で入っても取れなかったので、自分の決めきる力を高めたいし、チームとして得点パターンを増やしたいと思います。僕が決めればうれしいけど、誰が決めようが勝てれば最高だなと思います。
――新シーズンを戦う上で、新加入選手の力は大きいと思います。最後に、キャプテンとして新加入選手を紹介してください。チャナティップ選手。
谷口 技術が高いですね。ボールを扱う技術とスピードはチームの武器になります。人柄の面でもナイスガイなので、すぐ溶け込んでいますし、活躍してくれればと思います。
――瀬古樹選手。
谷口 しっかりしていますよね。若いですけどきちんと自分の考えを持っていますし、周りに伝えられるコミュニケーション能力がしっかりしていて楽しみです。自分の良さとフロンターレの良さを融合させれば、相当良くなっていくのではないかと思って期待しています。
――松井蓮之選手。
谷口 練習生で来ているときから運動量がすごくて、技術もしっかりしています。プロになっていままでのことが通用するか、伸ばせていけるかという戦いが始まっています。期待していますし、成長が楽しみな選手ですね。
――佐々木旭選手。
谷口 最終ラインはどこでもできて、チームにとって相当大きなことです。レベル高くこなすことができる選手はなかなかいないですから、どんどん試合に絡めるパフォーマンスを、ギラギラしたところを見せてほしいと思います。
――早坂勇希選手。
谷口 キーパーは入れ替えが多いポジションではありませんが、日頃の準備や姿勢をみんなが見ていて、チームの雰囲気を作る重要なポジションなので取り組む姿勢は素晴らしいと思います。素晴らしい先輩がいるのでどんどん吸収して、育っていってほしいです。
――永長鷹虎選手。
谷口 やっぱりドリブルがうまいですよね。キレがありますし、トレーニングでしっかりできれば試合に絡んでくるポテンシャルはあると感じます。若いからといって遠慮せずに、どんどんやってほしいと本人にも伝えました。
――五十嵐太陽選手。
谷口 技術は高いし前線ならどこでもこなせる選手です。フロンターレのユースでやってきた分、このクラブのことを理解しているし、それをもっともっと出してほしい。まだまだ遠慮しているので、オレのチームだというぐらい堂々とやってほしいですね。
――そんな新加入選手と融合した強いフロンターレを楽しみにしています。
取材・構成◎平澤大輔
Profile◎たにぐち・しょうご／1991年7月15日生まれ。熊本県熊本市出身で、大津高（熊本）から筑波大を経て、2014年に川崎フロンターレへ。守備のリーダーとして、キャプテンとしてチームを統率する。身長183cm、体重75kgとバランスの取れた体格を生かし、予測、フィジカル、パス能力と総合力の高いセンターバック。2020年から2年連続でJリーグベストイレブンに選ばれている。日本代表としても2022年1月と2月のワールドカップ最終予選に出場し、安定したプレーで連勝に貢献している。