第101回天皇杯優勝の浦和レッズが、明治安田生命J1リーグ王者の川崎フロンターレと相まみえる、富士フイルムスーパーカップ2022。2月12日にシーズン開幕を告げる一戦が行われるが、これを変化の第一歩に据えるのが西川周作。浦和のキャプテンに復帰して、自らも生まれ変わる実感を楽しんでいる。

上写真=西川周作はシーズン最初の注目マッチで勝って「カップを掲げたい」(写真◎スクリーンショット)

「1年を通してレベルアップしていきたい」

 西川周作が浦和レッズのキャプテンに就任するのは、2020年以来、2度目となる。チームの先頭に立って、その視線を自分たちへはもちろんのこと、日本のサッカーを応援するすべての人に向けている。

「Jリーグを愛する皆さんも楽しみにしている大会だと思うので、今年の浦和レッズは違うというところを見せるチャンスだと思っています。ぜひともカップを掲げたい」

 みんなでJリーグを盛り上げるためにも、絶対王者たる川崎フロンターレを倒して、「新生レッズここにあり」を力強く示す。2月12日に行われる富士フイルムスーパーカップ2022は、浦和にとって、西川にとってそんなゲームにしたい。

「チームとしては、新しい選手が入ってきた中で、沖縄キャンプで毎日いい練習をして、リカルド(・ロドリゲス監督)のパスサッカーを積み上げることができました。川崎フロンターレはリーグで結果を残してきて、いま一番強いチームだと思いますが、90分を通して勝ち切るところを見せたいですし、今季最初の試合でファン・サポーターの皆さんも楽しみにしていると思います」

 昨年はリーグとルヴァンカップで戦って、3分け1敗という成績だった。リカルド・ロドリゲス監督が就任して新しいスタイルを築き始めて間もない3月の第6節で、0-5と大敗したものの、あとは負けていない。今季、大幅に選手が入れ替わってパワーアップした浦和が、川崎F追撃の先頭に立つべきチームであることを知らしめたい。

 プロ18年目、36歳になる西川にとっても、変化のシーズンになりそうだ。ジョアン・ミレッGKコーチの就任がそのきっかけ。これまで積み上げてきたスタンダードをもう一度見つめ直して、細かい部分までチューニングし直す指導で、生まれ変わる実感があるという。

「ポジショニングに対しても新しい世界が見えている手応えを感じていて、そこにトライしたいと思っています。ポジション取りの部分では昨年と少し変わってくると思うし、スーパーカップでもいつも試合を見てくださる方にそこを感じてもらえればうれしいと思います。新しいことをやるときにはいいことだけではないかもしれませんが、課題が出れば修正して良くなって、また修正して良くなって、という繰り返しで成長して、1年を通してレベルアップしていきたい」

 貪欲に前進を求める姿勢は、キャプテンとしても周りに伝わるはずだ。

「これまで意識してきたことを、まずは明日の試合でプレーに変えて出していければと思っています」

 進化の第一歩を見逃してはいけない。