上写真=新加入選手、スタッフと山口智監督がそれぞれに熱く決意を語った(写真提供◎湘南ベルマーレ)
スローガンは「BELIEVE 新湘南へ」
真壁潔代表取締役会長も、水谷尚人代表取締役社長も、坂本紘司スポーツダイレクター(SD)も、山口智監督も、そしてもちろん11人の新加入選手も、揃って強調したことがある。湘南ベルマーレは次のステップに進む、という強い意志だった。
残留争いを繰り返してきたこれまでから、上位争いへ、そしてタイトル獲得への道筋をつくる。そのために、2022年は「大きな岐路になる」と水谷社長が宣言した。坂本SDはそのために必要なものを「マインドチェンジ」と表現している。
その意欲が鮮明に表れたのが、2022年の陣容だ。昨季からの主力の多くが残留しただけではなく、MF米本拓司、MF永木亮太、FW瀬川祐輔とJ1で多くの経験を持つ選手を獲得できた。スイスのFCシオンに期限付き移籍していたFW若月大和を呼び戻し、先日の高校選手権得点王のFW鈴木章斗(阪南大高)など有望な若手選手も加わった。坂本SDも「満足」と評価する充実の編成になった。
山口監督が掲げた目標は「5位」。そのためには「まず勝ち点55を狙おう」と選手に呼びかけている。
「練習初日に、覚悟を持ってやってほしいと選手には伝えました。いまの思いを2段階上げてくれと。私自身は5段階上げていきます」
5位、勝ち点55、5段階と、奇しくも5にまつわる3つの目標が明かされた。
その意味ではやはり、米本、永木、瀬川の3人衆の加入は心強い。昨季のカップウィナー、名古屋グランパスから加わった米本は「山口監督の下でもう一度うまくなりたい。泥臭く戦ってチームの目標を達成できるようにがんばります」、柏レイソルで攻守に走り回る姿が印象的だった瀬川は「ゴールやアシストの数字はあまり考えていないですけど、より多く絡めるように経験をしっかり出していきたい。キャリアで出してきた数字より上は狙いたい」と決意を明かす。
そして、永木だ。アジア・チャンピオンも経験した鹿島アントラーズからの7シーズンぶりの復帰には、強い思いが宿る。
「昨年は出場時間が減って個人的にもがいた時間が長くて、鹿島でその悔しさをぶつけることも考えましたが、そのタイミングで声をかけてもらって、心が動きました。このチームでもう一回試合に出たいと思って決めました」
プロキャリアを始めたクラブで、物語の続きを紡ぐ。背番号も特別指定選手時代にもらった41。
「鹿島ではタイトルを3つ獲得し、クラブワールドカップやACL(AFCチャンピオンズリーグ)で外国のチームを相手に戦ってきました。自分より年上の選手たちのサッカーに取り組む姿勢や試合への勝ち方を学びました。それを若い選手たちに伝えていければと思っています」
永木が、米本が、瀬川が持ち込む勝者のメンタリティーを号砲に、湘南は上昇のビッグウェーブをとらえる。
■湘南2022シーズンメンバーリスト
ポジション | No. | 氏名 |
GK | 1 | 谷 晃生 |
GK | 21 | 堀田大暉 |
GK | 23 | 富居大樹 |
GK | 31 | 立川小太郎 |
DF | 2 | 杉岡大暉 |
DF | 3 | 石原広教 |
DF | 4 | 舘 幸希 |
DF | 6 | 岡本拓也 |
DF | 8 | 大野和成 |
DF | 16 | 山本脩斗 |
DF | 20 | 蓑田広大 ☆ |
DF | 22 | 大岩一貴 |
DF | 24 | 福島隼斗 |
DF | 26 | 畑 大雅 |
DF | 32 | 松村晟怜 ☆ |
DF | 33 | 石井大生 ☆ |
MF | 5 | 古林将太 |
MF | 7 | 田中 聡 |
MF | 10 | 山田直輝 |
MF | 14 | 茨田陽生 |
MF | 15 | 米本拓司 ☆ |
MF | 27 | 池田昌生 |
MF | 28 | 平岡大陽 |
MF | 30 | 鈴木淳之介 ☆ |
MF | 34 | 原 直生 ☆ |
MF | 41 | 永木亮太 ☆ |
MF | 42 | 高橋 諒 |
FW | 9 | ウェリントン |
FW | 11 | タリク |
FW | 13 | 瀬川祐輔 ☆ |
FW | 17 | 大橋祐紀 |
FW | 18 | 町野修斗 |
FW | 19 | 根本 凌 ☆ |
FW | 25 | 若月大和 ☆ |
FW | 29 | 鈴木章斗 ☆ |
監督/山口 智
コーチ/高橋健二、白石通史、八津川義廣、古賀正紘
フィジカルコーチ/髙橋一隆
コンディショニングコーチ/井口雄太
GKコーチ/植村 慶
理学療法士/島田周輔、清水重幸
アスレティックトレーナー/小嶋久義、栗原信英、吉川貴博
通訳/比嘉チアゴ(ポルトガル語)、副田大雅(英語)
主務/高田政敬
副務/荒木宏斗、朴 清佑