上写真＝2年連続でベストイレブンに選ばれた川崎フロンターレの山根視来（写真◎J.LEAGUE）
今年は全部できるようになりたいと
――ベストイレブン受賞おめでとうございます。
山根 対戦してきた選手、チームメイト、偉大な選手たちに評価していただいての賞なので、サッカー選手としてこれ以上ない光栄なことだと思っています。
――山根選手はフェアプレー個人賞も受賞しました。
山根 やはりノーファウルで奪える選手がいい選手と教えられてきています。そういったところを意識してきた中で、このような賞をもらえたことをうれしく思います。
――昨年、「アウォーズは一生に一回あるかないかだと思っていた」と話していましたが、
2年連続の受賞となりました。そこに関してはどのような思いですか。
山根 去年とはまた、思うことも考えることも変わっています。ベストイレブンを取るためにやっていたわけではないし、最初からそこを意識していたわけではないです。ただ、日本で一番いいサイドバックになりたいと思っている中で結果を残してこられたこと。そして、いろいろな人に見てもらえる、偉大な選手たちが立ったこの場所に来られているので幸せな時間を過ごせています。
――今年は王者として迎えるシーズンでした。山根選手自身はどんな思いを持ってシーズンに入ったところがありますか。
山根 昨年を振り返ると、やはり自分のところでノッキングしてしまうシーンがすごくありました。僕が前を見れていれば、クロスがうまければ得点が入ったのに。そういうところが反省点としてあったんです。そこを今年は改善して強みにしていくということ。結果に直結するプレーは、一番評価されるところです。そこを意識してやろうと思ってシーズンに入りました。
――チームとしては連覇の重圧のかかるシーズンだったと思います。
山根 序盤はずっと無敗で来られて順調だったとは思います。ただ、移籍する選手が出てきて、バランスが崩れてしまい、なかなか難しい時期がありました。そして、二つのタイトルを一気に失ってしまった。そこで下のチームに追いかけられ、どんどん差が縮まっていくプレッシャーはありましたね。でも、ベテランの選手たちが本当に堂々とどっしりと構えてくれていたので、僕たちはその背中についていくだけでした。逆に、そこでどっしりとできなかった自分を見て、ああいう風になりたいなと思うことができた。その経験を今後に活かしていきたいと思っています。
――山根選手にとっては川崎Fでの2年目。昨年の結果を踏まえても、それ以上の成果を目指していたところですよね？
山根 昨年、ベストイレブンに選んでもらって、チャンピオンチームの中にいる僕をそれなりに知ってもらうことができたと思います。ただ、正直、細かいところを見たらおんぶに抱っこみたいなところがありました。自分の強みは出せていますけど、それ以外のところではシンプルに助けてもらうことが多かった。そういう意味では、今年は全部できるようになりたいと思っていましたね。