セレッソ大阪は19日、FW大久保嘉人が、2021シーズン限りで現役を引退すると発表した。大久保が今季、東京ヴェルディから古巣であるセレッソ大阪に15年ぶりに加入。今季ここまで26試合に出場し、6ゴールを挙げていた。

上写真=大久保嘉人は開幕5試合で6得点を挙げたが、その後は無得点が続いた(写真◎Getty Images)

プロとして走り続けられたのは皆様のおかげ

 日本を代表するストライカーがスパイクを脱ぐことになった。C大阪のFW大久保嘉人が現役引退を発表した。

「今シーズンをもちまして引退することを決断しました。20年間という長い期間、プロサッカー選手として走り続けられたのは、日本サッカー界、そして所属させてもらったクラブの関係者、ファン・サポーターの皆さまのおかげです。本当に感謝しかありません。
 この20年間、苦しいことも楽しいことも嬉しいこともいっぱいありましたが、苦しいことが一番多かったかもしれません。しかしそれが自分を強くしてくれたと思っています。
 そして、大久保嘉人のプレースタイルが、いろいろなチームの選手、ファン・サポーターの皆さまにご迷惑をおかけしたことを申し訳なく思っています。また、どのクラブにいっても、どんな時でも変わらず声援を送り続け、そばで支えてくれたサポーターの皆さんの存在はいつも私を勇気づけてくれました。本当にありがとうございます。
 これからの人生の方が長く険しいものになると思いますが、このサッカー人生で学ばせていただいたことを生かして、また一から色々なことを学び、頑張っていきたいと思います。本当に20年間ありがとうございました」

 2001年に国見高からC大阪に加入し、06年にスペインのマジョルカに移籍。その後はヴィッセル神戸、ヴォルフスブルク(ドイツ)、神戸、川崎フロンターレ、FC東京、川崎F、ジュビロ磐田、東京Vでプレーし、今季15年ぶりにC大阪に復帰した。

 川崎F時代には2013年から2015年に3期連続得点王に輝き、J1で積み上げたゴールは、実に191ゴール。その数字は通算最多記録であり、海外でのプレー経験があることを考えれば驚異的だ。

 リーグ戦は残り3試合。天皇杯は準決勝に進出している。つまりは現役でいられる時間は最大で5試合。希代のゴールハンターは、最後までゴールを狙って、キャリアを全うするつもりでいる。

◆大久保嘉人(おおくぼ・よしと)
・生年月日:1982年6 月9日
・出身地:福岡県
・身長/体重:170cm/73kg
・ポジション:FW
・経歴:苅田SSS→国見中→国見高→セレッソ大阪→マジョルカ(スペイン)→セレッソ大阪→ヴィッセル神戸→ヴォルフスブルグ(ドイツ)→ヴィッセル神戸→川崎フロンターレ→FC東京→川崎フロンターレ→ジュビロ磐田→東京ヴェルディ→セレッソ大阪

■国内出場記録(2021年11月18日時点)
・J1通算:474試合/191得点
・J2通算:48試合/18得点
・カップ戦通算:38試合/12得点
・天皇杯通算:39試合/21得点
・ACL通算:18試合/2得点