上写真＝キム・ジンヒョンはC大阪のゴールに立ちはだかり、浦和の強力な攻撃陣にゴールを許さなかった（写真◎J.LEAGUE）
■2021年10月10日 JリーグYBCルヴァンカップ準決勝第2戦（＠ヨドコウ/観衆8,654人）
C大阪 1-0 浦和
得点者：（C）加藤陸次樹
「はっきりした守備のポジションの取り方ができていました」
貴重な決勝ゴールを決めた加藤陸次樹が攻撃の殊勲者なら、キム・ジンヒョンが守備のヒーローだろう。ルヴァンカップ準決勝第2戦で浦和レッズを完封して1-0の勝利。2試合合計2-1で、4年ぶりの決勝進出を果たした。
「第1戦もそうでしたが、今日もはっきりした守備のポジションの取り方ができていました。プレスにもみんなでタイミングよく行けたので、前回も今回もプレッシャーの掛け方はうまくはまったと思います」
第1戦では浦和の攻撃を強く意識して危険なスペースを最優先で埋める守備戦術を敷いたが、後半から小菊昭雄監督がボールと人にアタックする守備に切り替えるように修正すると、どんどんと相手のパスを引っ掛けた。第2戦でさらにブラッシュアップ＆パワーアップ、特に中盤のパスの出どころとなる小泉佳穂、江坂任、関根貴大が持つと自由にさせることなく、複数人で囲い込んで奪い取るシーンを何度も見せた。
キム・ジンヒョンも77分のキャスパー・ユンカーの強烈なフィニッシュをきっちりセーブするなど、軽快にゴールを守り続けた。だが、ヒーロー級の活躍にも、本人は「みんなで守った」意識が強い。
「僕らのやり方を崩さず、なるべく90分間、試合が終わるまでやり続けることが大事だと思っていました。それができて良かったです。選手一人ひとりの頑張りがあって、最後まで失点ゼロで抑えることができました」
集中力が途切れなかったのが、完封勝利の要因だろう。小菊監督にホーム初勝利をプレゼントして、4年ぶりの決勝進出を決めた。
その2017年のファイナルは川崎フロンターレを2-0で下している。そのゴールを守っていたのも、キム・ジンヒョン。2度目のカップウィナーへ、名古屋グランパスを再び完封してみせる。
写真◎J.LEAGUE