FC東京の長谷川健太監督が名古屋グランパスとのルヴァンカップ準決勝を前にオンラインで取材に応じた。6日に敵地で1stレグ、10日にホームで2ndレグを戦うが、「カップ戦準決勝は内容より結果」と話し、次につながる結果をつかむと意気込みを語った。

上写真=名古屋戦に向けてトレーニングする長谷川健太監督(写真◎FC東京)

長友とオマリは代表招集で不在

 FC東京は6日、ルヴァンカップ準決勝に臨む。相手は名古屋。9月22日のJ1第32節の対戦ではアダイウトンの鮮やかなゴールで先制しながら、シュヴィルツォクに決められて引き分けた。ただ、その試合の前半はアグレッシブな姿勢を示し、チームが本来やりたいサッカーができていた。終盤にはレアンドロが悪質なファウルを犯し、好ゲームに水を差すことにもなったが、FC東京としては『対名古屋』という点で、手応えを得た面もあっただろう。前半の出来については、他ならぬ長谷川監督も選手たちもポジティブな言葉を口にしていた。

 不安要素を挙げるなら、加入以来チームに熱さをもたらしている長友佑都(日本代表)、ジョアン・オマリ(レバノン代表)が代表活動により不在で、小川誠也ら故障者がいる点だろう。ベストメンバーを組むことができないのは事実だ。ただ、長谷川監督はサイドバックの起用についても「いる人間でやるだけ」と話し、前向きな姿勢を崩さなかった。

「カップ戦の準決勝というのは内容うんぬんというよりも結果だと思っています。もちろんそこに内容が伴えばいいですが、まずはアウェーの戦いというところで、しっかりとホームのセカンドレグにつながるような試合をしたいと思っています」。6日の初戦はアウェーゲーム。アウェーゴールを手にし、優位な状態で10日のセカンドレグを迎えたいところ。ベストな結果は『勝利』だが、引き分けや得点を奪っての僅差の負けであれば、ファイナル進出への道をしっかりとつないだと言えるのかもしれない。

 ソリッドな守備を持ち味とする両チームであり、1stレグであることを踏まえても、6日の試合は大差のつく展開や派手な打ち合いになるとは考えにくい。ヒリヒリするような緊迫したゲームとなるのではないか。

 FC東京とすれば、前述のJ1第32節で見せたような『試合の入り方』を再現したいところ。名古屋の選手たちも「良いところがなく持ち味を出せなかった」と振り返った『FC東京の圧』を再びピッチで表現できれば、敵地ながら試合を優位に展開できるだろう。

「試合にならないとメンバーは分からないですが、われわれのサッカーをしっかりやりたい」

 長谷川監督もそう言って、自分たちの戦いを全うすると話した。聖杯連覇まで、あと3試合。準決勝第1戦は今夜19時、豊田スタジアムでキックオフとなる。