横浜FCの安永玲央が、横浜F・マリノス戦を前にオンラインで取材に応じた。横浜ダービーはやはり注目される一戦だが、チームの現状を踏まえ、安永は相手どうこうではなく、残り試合すべてに勝つつもりで臨まなければならないと語った。

上写真=横浜ダービーで勝利をつかみたいと語った安永玲央(写真◎J.LEAGUE)

相手に気持ちで負けないように

 安永はケガもあり、およそ3カ月の間、戦列を離れていた。中断明けにようやく戻ってくると、ここ4試合は連続で先発。26節のガンバ大阪戦ではゴールもスコアし、勝利に貢献した。しかし、その後はチームが勝ち切れず、前節のFC東京戦も0-4と完敗。攻守の要のボランチを務める身として、悔しい思いを味わった。

「流れが変わり、相手の流れになった中でもう1回、自分たちの流れにする勢いや力が足りなかった」

 試合中にペースを握る時間があっても、それが長くは続かない。さまざまな要因があるが、安永は「勇気」が足りないと話した。すなわちそれはアグレッシブに戦う姿勢である。

「FC東京のように前にタレントがそろっているチームに対して、自分たちの最終ラインが引け腰になってしまっているシーンが多くて、もっと勇気をもってスライドして、ズレてということができれば。そこが反省点でした」

 受け身になってしまった結果、失点を重ねることになった。ここに来て3連敗は痛かったが、下を向いてばかりもいられない。結果を受け止めた上で反省し、次戦の横浜ダービーに臨む。

「(やることが)整理されているし、前にタレントがそろっている」F・マリノス相手にいかに戦うか。安永は「厳しい試合になるとは思いますけど、残留するためには相手がマリノスであっても関係ない。自分たちは絶対に勝ち点3が必要なので。気持ちの面で負けないように。あとはハードワークが大事かなと思っています」と話し、勝利への意欲を示した。

 横浜FCは現在、最下位に沈む。残留のためには安永の言う通り、勝利が必要な状況だ。相手が2位につける好調な横浜FMであっても、ダービーマッチであっても、勝ち点をつかまなくてはならない。

「去年まではみんなにおんぶにだっこと言いますか、ついていくというところがあって、自分の中ではそれで精いっぱいでした。今シーズンは、少しずつではありますけど、自分が試合を変えられるようにと、意識しています。まだまだできてはいないですけど、残りの試合で自分がチームを変えていけるように成長できたら」

 安永には、勇気ある戦いを導くような、チームにギアを入れる役割が期待される。残留圏の16位・湘南までの勝ち点差は9ポイント。シーズンの残りは9試合。横浜FCにとって、すべてが負けられない重要な試合になる。