横浜F・マリノスの最後の砦、高丘陽平が横浜ダービーで勝利をもぎ取る。3試合連続で失点していて、GKとしては無失点に抑えることに燃えている。古巣との対戦となるが、「いまはマリノスの優勝しか考えていない」ときっぱり。

上写真=高丘陽平は横浜FCとのダービーに「前線にはスピードがあって個ではがせる選手がいる」と警戒(写真◎J.LEAGUE) 

「先制点を与えないようにするのは最低限」

 横浜F・マリノスの堅陣を誇ってきた2人のセンターバック、チアゴ・マルチンスと畠中槙之輔が負傷でピッチを離れていて、代わって岩田智輝と實藤友紀が並び立つ。GK高丘陽平にとってはともにゴールにカギをかける仲間だ。

「岩田選手は対人が強くて、人に対して強く行けるというストロングポイントあるので、そこを生かすように言っています」

 横浜FMではボランチでプレーすることの多い岩田だが、大分トリニータではセンターバックやサイドバックなどでもプレーした万能型。

「實藤選手は上背はないけれど空中戦に強いですし、細かくラインコントロールをしてくれます。僕が言うまでもないですが、いつも素晴らしいパフォーマンスで、うまくサポーしていければと思います」

 實藤は攻撃力も自慢で、積極的にビルドアップにかかわり、28節のサンフレッチェ広島戦では敵地で貴重な逆転ゴールも決めている。

 ここ2試合はその3人でゴール前を守って、広島は3-1で下し、名古屋グランパスには1-2で惜敗している。どちらも失点しているだけに、次の横浜ダービーでは4試合ぶりの完封勝利といきたい。ポイントは先制点にありそうだ。

「連勝しているときは先制することが多かったし、試合開始直後から攻勢を強めて押し込めていましたが、相手も研究してくる中で全部が全部、先制点を取れるわけではないと思います。相手のいるスポーツなので難しいですが、先制点を与えないようにするのは最低限、大事なポイントになってくると思います」

 その相手とは、横浜FC。最下位ではあるものの、ダービーマッチだけに侮れない。しかも、高丘にとっては古巣。「いまはマリノスの優勝しか考えていない」ときっぱり言い切るトリコロールの守護神が、久々にクリーンシートで終わらせてみせる。