首位に勝ち点1差で猛追している横浜F・マリノスの好調の中心に、FWレオ・セアラがいる。8月に6ゴールを量産して月間MVPにも選ばれて、残り10試合のラストスパートへ集中している。ゴールの秘訣は「チームのためにプレーすること」だという。

上写真=レオ・セアラは8月に3戦連発で6ゴールを決めて月間MVPに(写真◎J.LEAGUE)

名古屋戦は「優勝争いにふさわしい試合になる」

 誰もが納得のMVPだ。7試合出場で6ゴール3アシストを決めた横浜F・マリノスのFWレオ・セアラが、「2021明治安田生命JリーグKONAMI月間MVP」の8月度受賞選手に選ばれた。

 8月15日の大分トリニータ戦で2ゴール、21日のベガルタ仙台戦でハットトリック、25日のサガン鳥栖戦でも1ゴールと3戦連発だった。初めての個人賞だと喜んだが、ゴールが生まれる秘訣は「まずチームのため」の思いだという。

「特別に意識をしているわけではないし、得点は自然と生まれるものだと思っています。仲間のため、チームの力になるプレーがしたいと思っています。チームが大事なのであって、そのためにプレーすれば数字に残っていくものだと思います」

 ゴールをするためにプレーするのではなく、仲間のためにプレーする。その自然の結実がゴールという考え方だ。

 もちろん、そう簡単にはいかない。レオ・セアラ自身も今季加入してからなかなかフィットしなかった。

「特別に何かを変えたことはありませんが、加入した当初はなかなか順応することができず、試合に出る時間が少なくて、マスカット監督が来てからは出場時間が伸びて戦術も理解できるようになりました。僕は変わらずに々の練習で全力を尽くしているつもりですし、それがこのチームに加入してからいまも同じようにやっていることです。出場時間が伸びてチャンスつかんでいっている、というだけだと思います」

 それはもちろん、横浜FMというチームが監督が代わろうとも同じポリシーで戦い続けたからでもある。

「いままでやってきたサッカー、積み上げてきたサッカーをチーム全体でできているので、得点も生まれていると思います。引き続き自分たちのパフォーマンスをしていくことが大事になります」

 残り10試合の逆転Vへのラストスパートへ、次の相手は堅守自慢の4位名古屋グランパスだ。「優勝争いにふさわしい試合になる」と予感するレオ・セアラは「タフな試合になると思うので、しっかり準備したい」と、これまでと変わらずチームのために尽くすつもりだ。そうすれば自然と…。