横浜F・マリノスにビッグマッチが待っている。9月18日、明治安田生命J1リーグ第29節で対戦するのは名古屋グランパス。堅守名古屋を猛攻横浜FMがアウェーゲームでどう崩していくのか、J最高クラスの攻防が楽しみだ。松原健は警戒する中盤の厚みをどう突破しようとしているのか。

上写真=松原健は名古屋との次節で3試合ぶりの出場と勝利を狙う(写真◎J.LEAGUE)

長澤、稲垣、米本を警戒

 8月25日のサガン鳥栖戦でフル出場して4-0の完勝に貢献した横浜F・マリノスの松原健は、続く2試合ではベンチ外。しかし「出番がいつ来てもいいように準備はできていますよ」と凛として明るい。

 不在の2試合のうち、最初の試合では鹿島アントラーズに0-2で敗れたが、続くサンフレッチェ広島戦は先制されたものの3-1で逆転勝利。連続失点が気になるところだが、横浜FMのポリシーはアタッキングフットボールだ。松原も「(広島戦では)先制されてもそのあとに3点を取って自分たちのサッカーを取り戻して勝てていますからね。3年ぐらい前なら先制されると沈んでしまっていたけれど、逆転勝ちまで持っていける強さを身に着けているので心配はしていませんでした」と仲間への信頼は絶大だった。

 だがやはり、自分がピッチで走り回って勝利に貢献したいところ。9月18日の第29節では名古屋グランパスと対戦だ。名古屋はAFCチャンピオンズリーグでベスト8進出を決めたばかりで、自信に満ちている。

「僕たちの戦術的にも先制点は重要です。名古屋は18試合でクリーンシートと守備の堅さはトップクラスですから、しっかりした入りをしてなおかつ自分たちのサッカーで先制したい」

 勝負のポイントを先制点を奪うことに置いている。63ゴールでリーグで最も多くスコアしている横浜FMが、リーグで2番目に少ない21失点に抑えている名古屋の堅守をどう崩すか、その攻防は見ものだ。

 松原はその先制点のために、名古屋の強みである中盤を突破することを狙う。「長澤(和輝)選手、稲垣(祥)選手、米本(拓司)選手とボランチの3人は、球際が激しくてフィジカルもトップだと思います」と警戒を強める。

 そのミッドフィールドを突破するには? 右サイドバックながらポジションにとらわれない立ち位置で勝負する感性でどう立ち向かうか。

「タイミングよく中に入る動きや外に開く動きをしていけば、相手も守備で的を絞るのが難しくなると思います。タイミングのところとテンポよく動かしていくのが、秘策というか、いつもどおりのプレーですよね。パススピードもそうですし、周りとの関係性もそうだと思います」

 2位の横浜FMと4位の名古屋とのビッグマッチ。しびれる展開になりそうだ。