AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のラウンド16で、名古屋グランパスは9月14日に韓国の大邸FCと戦う。コロナ禍で1試合で勝ち抜きを決めるフォーマットになり、ホームゲームを戦える名古屋には優位ではないだろうか。マッシモ・フィッカデンティ監督と中谷進之介が前日会見で勝利のイメージを語った。

上写真=マッシモ・フィッカデンティ監督と中谷進之介が、ACLラウンド16の前日会見で語った勝利のイメージとは?(写真◎スクリーンショット)

「日韓堅守対決」を制するために

 5勝4分け1敗。名古屋グランパスがACLで韓国のチームと対戦したのは過去10試合あり、まだ1試合しか負けていない。9月14日のラウンド16は韓国の大邸FCとの初めての対戦。グループIを2位で勝ち抜いたチームで、1位の川崎フロンターレには2-3、1-3で敗れている。

 マッシモ・フィッカデンティ監督は当然、映像で分析を進めているが、「久々の国際試合となり、相手のことをよくわかっているわけではない」と慎重だ。だから、スカウティングも大事だが、それ以上にいつもよりもピッチでの肌感覚が物を言うことになると踏んでいる。

「試合が始まったら、戦術的にもコンディションのところも、先に相手の状況を理解したほうが優位に試合を進められるでしょう」

 大邸は川崎Fとのゲームでは3バックで臨んできたが、同じ戦い方で来るかどうかはピッチに入ってみないとわからない。集中力を促しているわけだ。

 中谷進之介は1対1の勝負がキーになるとイメージしている。「球際のところでしっかりと出てくるチームだと思いますので、負けないようにしたい」と真っ先にポイントを挙げた。

 センターバックの中谷としては、前線に入ることが予想される2人のブラジル人FWへの警戒を強めている。

「(セシーニャ、エジガルは)かなり強いと思いますし、特に11番(セシーニャ)はテクニックもスピードもあってシュートにいいものを持っているので、注意すべき存在です。ACLの川崎戦を見ましたけれど、カウンターに素晴らしいものがあるのでしっかりとやっていきたい」

 大邸の守備に強みを見るのはフィッカデンティ監督。

「守備の面でとても良い特徴があって、フィジカルを生かして戦うチームだと思います。長い期間を戦っても崩れない守備を持っていると思うので、それに対して準備をしています」

 守備の堅さなら名古屋も負けてはいない。J1の18試合で無失点としてクリーンシートの最多記録を作ったばかりだ。大邸FCのイ・ビョングン監督も「堅い守備からカウンターの速さがある」と名古屋の印象を表現している。

 だからさしずめ「日韓堅守対決」といったところ。一発勝負では、じっくりと得点の機会をうかがう試合になるかもしれないが、大邸の堅守を破る準備は整っている。