JリーグYBCルヴァンカップは準々決勝に入り、9月1日に第1戦が行われた。浦和レッズと川崎フロンターレの激突は、川崎Fに負傷交代のアクシデントもあって浦和が優位に進めて関根貴大が先制。しかし、川崎FがVARチェックから主審のオンフィールドレビューによりPKを獲得、家長昭博が決めて同点に追いついた。最後まで浦和優勢の展開だったが、1-1で終了。第2戦は9月5日に行われる。

上写真=先制点を挙げた関根貴大(41)を中心に喜びの輪。浦和は攻守に上回って優位に試合を進めた(写真◎J.LEAGUE)

■2021年9月1日 JリーグYBCルヴァンカップ 準々決勝第1戦(@浦和駒場/観衆4,629人)
浦和 1-1 川崎F
得点者:(浦)関根貴大
    (川)家長昭博

「全体的に見たらいい試合ができた」とリカルド監督

 川崎フロンターレのアクシデントで、試合は動いた。30分すぎにセンターバックのジェジエウが足を痛めて座り込み、山村和也との交代を余儀なくされた。

 31分の交代からわずか4分後、山村にボールが入ったところに浦和の小泉佳穂が距離を詰めていき、切り返したところを江坂任が狙ってボールを奪った。GKチョン・ソンリョンが前に出てきたところを江坂は冷静に見切って中央に送り、関根貴大が右足インサイドで難なくプッシュした。

 川崎Fの動揺を、浦和の前線でコンビを組んだ2人がしっかりと突いた先制ゴールになった。

 しかし後半に、思わぬ形で同点ゴールが生まれる。VARチェックによる主審のオンフィールドレビューの結果、ペナルティーエリア内で浦和の柴戸海にファウルがあったとしてPKの判定。これを72分に家長昭博が冷静に決めて、川崎Fが追いつく形となった。

 どちらにも転がりそうな展開から、浦和は徐々に川崎Fのお株を奪うような即時奪回とショートカウンター、あるいはワンタッチパスの連続で主導権を握っていった。それでも、最後のひと押しに欠けることになった。川崎Fは車屋紳太郎も負傷で80分に交代、先発したセンターバック2人がピッチを去るという緊急事態になったが、交代策やポジションの入れ替えを駆使してなんとか乗り切ってドローで締めた。

 浦和にとってはアウェーゴールを許した上での悔やまれるドローになった。リカルド・ロドリゲス監督は「全体的に見たらいい試合ができた」と第一声。

「攻撃もディフェンスも良くできたし、もちろん追加点を取るチャンスでいかに決めきるか、そして失点になったPKを与えた悔しさはありますが、個人のパフォ―マンスもチームのパフォ―マンスもいいものが出たので、全体的には満足しています」

 1-1ではあるが、好感触を残したまま90分を終えることができて「できたことを続けていくこと」を4日後のアウェーの第2戦のポイントに挙げた。

 川崎Fはアクシデントの連続と浦和の勢いを受ける形で難しいゲームになった。

「​​アクシデントはありましたが、アウェーゴールをもう少し取りたかった思いがあります。ただ、今日のゲームの状況を考えれば致し方ないかなとも思っています」と鬼木達監督。それでも、「シュートチャンスがなかったわけではないので決めることは重要」と、少ないチャンスでもゴールを決めることへのこだわりを隠さなかった。

 もっとも、ジェジエウ、車屋が負傷交代して、谷口彰悟も負傷離脱中と、センターバックの人材難は深刻。4日後の第2戦までにどう組み上げていくかが注目される。

 なお、その他の結果は次の通り。準々決勝第2戦は9月5日に行われる。

 ■札幌 2-1 FC東京(札幌厚別) 得点者=(札)田中駿汰、荒野拓馬(F)渡辺剛
 ■名古屋 2-0 鹿島(豊田ス) 得点者=(名)柿谷曜一朗、稲垣祥
 ■C大阪 0-1 G大阪(ヨドコウ) 得点者=(G)山見大登

現地取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE