川崎フロンターレは14日、アウェーで柏レイソルと対戦し、スコアレスドローに終わった。東京五輪のメンバーだった旗手怜央は柏戦で先発復帰。アグレッシブなプレーで両チーム最多のシュートを放った。

上写真=左のインサイドハーフとして先発し、77分までプレーした旗手怜央(写真◎J.LEAGUE)

■2021年8月14日 明治安田生命J1リーグ第24節(@三協F柏/観衆3,931人)
柏 0-0 川崎F
得点:なし

両チーム最多5本のシュート

 東京五輪の3位決定戦から8日。旗手はこの日、左インサイドハーフとして先発した。柏のソリッドな守備にチームとしてなかなか攻撃の形を作れない中でも、意欲的にボールに絡み、果敢にゴールに迫って両チーム通じて最多となる5本のシュートを放った。

「シュートの数は打っていた中で、今日は相手のキーパーが当たっていたのもありますけど、枠に入るシュートが少ないと感じていました。その点は次からの試合の反省というか、改善していかないといけない部分。あれだけ打てていたら1本でも入るようなシュートを打たないといけない」

 東京五輪の疲れがなかったわけではないだろう。ただ、ピッチ上で疲労を感じさせるようなことはなかった。22分には相手のクリアボールに反応してゴールをうかがい、29分には柏のCB古賀太陽をかわしてシュートを放ったが、相手GKの好守に遭った。37分のミドルシュートは枠を捉えられずに終わるが、77分に遠野大弥と代わってベンチに下がるまで、旗手は走り、戦い、前へ向かう姿勢を見せ続けた。

「今日出た課題はゴールです。得点を取って勝ってきたチームが、ゼロというのは本当にだめなことですし、僕自身、(田中)碧だったり(三笘)薫が出ていて、結果を残すような選手だったといま思います。そこをやらないと、ビッグにはなれないと思っているので。僕自身あれだけシュートを打って枠に入っていないし、そこは本当に改善しないといけない。でもそこまで行けているというのは僕自身、良くなってきているとは思うので、あとは最後、決め切るところにもっともっとこだわってやっていきたい」

 得点にこだわってきたチームが今季初の無得点に終わった。東京五輪を共に戦った田中碧と三笘薫が海外移籍し、戦力の低下が懸念する向きもある中で、旗手もチーム全体としても当然ながら期する思いはあった試合だっただろう。果たしてスコアレスというこの日の結果は、いま一度ギアを入れ直すきっかけになるかもしれない。

 これまで以上に決定的なプレーを求めていくと話した旗手。そのプレーに注目だ。