4戦ぶりの勝利を目指す浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督は13日、ホームの浦和駒場スタジアムで開催されるサガン鳥栖戦に向けた前日会見を行ない、上位との対決に懸ける思いなどを語った。

上写真=明日14日の鳥栖戦は「負けられない試合」と語ったリカルド・ロドリゲス監督(写真◎J.LEAGUE)

いま新たなレッズが出来上がりつつある

 2連敗中の浦和は現在、勝ち点35で8位。大きな目標を掲げるチームにとっては、負けられない一戦となる。勝ち点41で3位につける鳥栖にこれ以上、ポイント差を広げられるわけにはいかない。リカルド・ロドリゲス監督は、この1試合の重みを口にした。

「ACL出場権のことを考えれば、勝たないといけない。負ければ、勝ち点差は9ポイントになり、かなり離されてしまう。勝てば3ポイント差。ACLの枠を争うのは、現在6チームくらい。1位の川崎フロンターレ、2位の横浜F・マリノスがともに勝ち点を積み重ねていることを考えれば、とても重要な試合になる」

 1-2で敗れたコンサドーレ札幌戦から中4日。オフなしで調整し、敗戦から見えた課題に取り組んできた。簡単にボールロストしてきたことを反省し、ポゼッションの質を高めたことも一つ。さらには今夏に5人の新戦力を加えたことで、コンビネーションの向上にも力を注いだ。

「何を言っても、札幌戦以上のパフォーマンスを見せないといけない。改善点はたくさんある。新加入選手が複数いるのでチームのやり方をはっきりさせ、イメージを持ってもらった。いま新たなレッズが出来上がりつつある。私たちは全員が戦術を理解しなければ、成り立たないサッカーをしている。だから、すぐにパーフェクトなプレーはできないかもしれないが、そのなかでも勝ち点3を積み上げていく」

 札幌戦は新加入の江坂任だけが先発メンバーに名を連ねたものの、鳥栖戦はさらなる名前が加わるかもしれない。ミッティラン(デンマーク)からはセンターバックのアレクサンダー・ショルツ、マルセイユ(フランス)からは右サイドバックの酒井宏樹、水戸ホーリーホックからはボランチの平野佑一、スターベクIF(ノルウェー)からはFWの木下康介が加入。指揮官は起用の時期については具体的な言及を避けたものの、組織に組み込む準備を進めていることを示唆している。

「個々のパフォーマンスを評価し、どのようにチームプレーにつなげていくかを考えている」

 連敗脱出のためにどのような手を打つのか。スペイン人指揮官の手腕に注目が集まる。

 14日の鳥栖戦は、浦和のサポーターから『聖地』とも言われる駒場で戦う。リーグ戦の開催は2009年6月以来。就任1年目の監督も気合が入る。

「駒場は好きなスタジアム。浦和の歴史がつまっていますから。いいゲームを見せ、楽しませて、勝ち点3を取りたい。来たときよりも幸せな状況をつくりたいと思っています」