セレッソ大阪MF原川力が、古巣対決となる次節への意気込みを語った。昨季まで4年間在籍したサガン鳥栖のホームに乗り込む一戦で、リーグ戦8試合未勝利の悪い流れを止める活躍を誓っている。

上写真=古巣対戦となる鳥栖戦に向けて調整した原川(写真◎CEREZO OSAKA)

「前半の入りが良くない」課題の克服へ

 タイでの集中開催で行なわれたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の期間中、さらに帰国後もバブル方式での隔離生活を続けているC大阪は、練習と試合以外ではホテルから外出できない時期が7月25日いっぱいまで続く。「めちゃくちゃ長い」と苦笑いで語った原川は、「時間だけはあるので、どうやって有効に使うかをいろいろ考えながら過ごしましたが、こういうストレスがある中で試合をするのなら、勝たなければ意味がないという意識になる」とコメント。それでも「時間があるぶん、コンディショ二ングに時間を割けるので、良いコンディションで迎えられるかなと思う」と現状について語った。

 帰国後に消化した明治安田生命J1リーグの2試合は、どちらも前半に先制されている。7月17日の第20節・ヴィッセル神戸戦は0-1、20日の第21節・FC東京戦は0-2で前半を終えた。神戸戦は試合終了間際に追い付き、FC東京戦は後半の3得点で一時は逆転したものの、神戸戦は1-1、FC東京戦は追い付かれて3-3で引き分け、ACLの前から含めてリーグ戦8試合未勝利が続いている。

「トータルに見て前半の入りが良くないと感じる。次の試合も、より意識した方がいいと思う」と現状の課題を指摘した原川は、「逆に後半は攻撃のテンポ、前への意識が、より出ている。後半のような試合運びを前半からできるように、ボランチで真ん中にいるので、状況を見ながら発信できれば」とプレーのイメージを語った。

 前半の試合運びについては「割り切るところは割り切っていい。前半に失点している試合が多いので、多少は割り切ってでも前半をゼロでいけば、後半はチャンスがあるという戦いをしてもいいと思う」と語る。「状況や相手のリズム、こちらのリズム、そういったものをチーム全員で共有しながら、うまく90分間のペース配分をできたら」と戦い方をイメージした。

 次節の相手・鳥栖は昨季まで4年間在籍した古巣だ。昨季までホームとしてプレーしていた駅前不動産スタジアムを「ヨドコウ桜スタジアムのように近いので、臨場感がある。プレーしていて楽しいスタジアムの一つで、また行けるのが楽しみ」と評し、「アウェー側で行くのは、また違うと思う。それを体験するのも初めてなので、楽しみ」と期待を寄せた。

 鳥栖での4年間を振り返り、「在籍しているときにタイトルを争うことはできなかったですが、一人の選手としてプレーの幅も広がり、一つ、二つ成長できた場所。それを見せることができれば」と意気込む。4位につける相手を「やることが全員で意思統一できている。アグレッシブで、守備も人に強く来る」と分析し、「そのアグレッシブさを逆手に取りながら、テンポの速いサッカーをさせない展開にしたい」と攻略のイメージを明かした。