アウェー7連戦で一体感を
時に笑顔で、時に真剣に、リラックスしながらのインタビューとなった（写真提供◎FC東京）
――右サイドバックに負傷者も多く、縦関係のコンビを組む相手も変わってきています。
東 いまは諒也とやることが多いですけど、左利きなので外に張って右からクロスは難しいから僕が幅を取って諒也を中でプレーさせたり、（中村）拓海なら高い位置を取ってくれて僕が中に入れるし、そこはお互いに気を遣いながらその選手が活きるように、そして自分の良さも出していくようにしています。そこも楽しいですよ。選手が代わればスタイルや立ち位置も変わるし、鈴木準弥も入りましたから、うまく合わせていきたいと思っています。
――出すべき自分の良さは、経験によって変わってきていますか。
東 逆にいまの年齢になって、わがままにやりたいなという気持ちがありますね。キャプテンもやっているとチームのことも考えたりして、それがいいときもありますが、自分のプレーにフォーカスできないときもありました。逆にいまになってわがままになって、サイドバックがオレに合わせてくれるようになればもっともっと良くなると思いますね。そのバランスが多少エゴイスト寄りになると、さっき話したゴール前に飛び込んでいく姿になったりするわけです。極端な話ですけど、いままでならそこで飛び込まずに守備のバランスを見ようと考えたり…。そこの意識がいま自分に向いてきているので、だからこそすごく楽しいという感じですね。
――「ブラジルの選手のほうが僕に合わせてくれれば」という言葉がありましたけど、それも含めてここにつながってくるわけですね。キャプテンとしては、特に今年は9節から5連敗を喫していた時期はとても難しかったのではないでしょうか。
東 悩みましたし、どうすればいいかすごく考えました。でも、僕が考えたところで何も変わらないということに改めて気づいたし、プレーで引っ張っていくのが最重要だと思いました。いまは僕もコンディションが上がってきて、チームも良くなってきています。自分のプレーをして背中で引っ張っていくことが何より大事だと思っています。
ーー7月11日の第22節湘南ベルマーレ戦からアウェー7連戦です。現在8位ですが、ACL圏内の3位と勝ち点差はわずかに6。残りはまだ十分にあります。
東 順位を意識するのは当然ですが、一つひとつ勝っていくことが重要で、上を見ても何も変わりません。チームとして良くなってきていると思うので、それを続けていくこと。そして、アウェーが続きますけど、2年前も経験してあまり苦にならなかったし、結果も良く、逆にホームに帰ってきて力んでしまったぐらいでした。それぐらいアウェーでも強い気持ちを持って勝って東京に帰ってくれば、一体感がさらに生まれると思うので、そこは意識してキャプテンとしてもしっかり取り組んでいきたいと思います。
取材・構成◎平澤大輔