6月24日、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループJのグループステージ第1節が行なわれ、セレッソ大阪が広州FC(中国)と対戦。Bチームの相手をほとんどの時間帯で圧倒し、CKからの2得点で白星スタートを切った。

上写真=多くの時間帯で広州を圧倒したC大阪が白星スタート(写真◎CEREZO OSAKA)

■2021年6月24日 ACL・J組GS第1節(@ブリーラム・スタジアム/無観客)
広州FC 0-2 C大阪
得点:(広)なし
    (C)奥埜博亮、チアゴ

・広州FCメンバー◎GKジャン・ジエンツィ、DFジャン・ジーハオ、チェン・クアンジャン、ワン・ティアンキン(83分:ワン・ウェンシュアン)、チェン・リジン、MFチェン・ジェンフォン(HT:フアン・グアンリン)、ルアン・サイ(65分:ウー・ジュンハオ)、リャオ・ジンタオ(90+1分:ラオ・チェン)、ファン・ヘンボー、ジャン・ジーリー、FWファン・カイジョウ(HT:ニン・ハオシュアン)

・C大阪メンバー◎GKキム・ジンヒョン、DF松田陸、チアゴ、瀬古歩夢、丸橋祐介、MF原川力、奥埜博亮、坂元達裕(82分:加藤陸次樹)、清武弘嗣(66分:中島元彦)、高木俊幸(HT:為田大貴)、FWアダム・タガート(60分:大久保嘉人)
 ※実際のポジションで表記

相手の平均年齢は19歳

 広州FC(広州恒大から名称変更)は、登録メンバーの背番号が40番台から80番台までであることが示すように、平均年齢19歳という若手ばかりの編成。国内リーグとの兼ね合いでファビオ・カンナバーロ監督も帯同せず、アシスタントコーチのリウ・ジーユーが指揮を執った。
 
 いわばBチームの相手に対し、C大阪は立ち上がりからボール支配率で圧倒して攻め込む。チャンスを量産すると、15分には原川の右CKを、ゴール前でフリーとなっていた奥埜がヘッドで左スミにたたき込み、先制点を奪った。
 
 20分過ぎに右サイドを破られてヒヤリとする場面があったものの、ほとんどの時間帯は相手陣内で試合を進め、両チームの力の差は歴然。その後もC大阪はサイドからのクロスや中央突破で何度もゴールに迫ったが、なかなか追加点を奪えず、1-0で前半を終えた。
 
 後半も展開は変わらず、C大阪が両サイドから何度もチャンスを作るが、センタリングがわずかに合わないなど、ネットを揺らすことができない。逆に67分にはFKから相手をエリア内でフリーにしてしまい、ヘッドが当たり損ねて事なきを得たものの、前半同様に数少ないピンチもあった。

 早く2点目が欲しい展開で、その瞬間が訪れたのは69分。右CKを得て原川が中央に送ると、中央でマークを振り切ったチアゴがヘッドで合わせる。ボールはクロスバーに当たって下にはね返り、ゴール外に出たが、ゴールラインを割ったと判定された。
 
 1点目と同じ形で勝利に大きく近づく2点目を奪ったC大阪は、後半アディショナルタイムに丸橋がFKを直接狙うも、クロスバーに当たって決まらず。圧倒的に試合を支配しながらも2得点にとどまり、試合終了間際には瀬古が悪質とは見えないプレーで警告を受けるなど、今後への影響が懸念される要素もあったが、2-0で勝ってACL初戦を飾った。

 レヴィー・クルピ監督は試合後の会見で「勝利という重要なパフォーマンスができたが、まだまだチームとしては成長過程にある」とコメント。「勝利に値する内容もあったと思うが、大会の今後の試合で、どう戦っていくかが、より大事になってくる。そのためにも次の試合に向けて良い準備をしたい」と、27日の傑志(香港)との第2節を見据えていた。