6月20日、明治安田生命J1リーグは第18節が開催され、ベガルタ仙台は鹿島アントラーズとカシマスタジアムで対戦。後半に相手のバックパスミスを突いた西村拓真が先制ゴールを奪取。試合終了間際にファン・アラーノに同点弾を浴びるも、敵地で勝ち点1を得た。

上写真=先制ゴールを決めた仙台の西村拓真が鹿島の犬飼智也と競り合う(写真◎J.LEAGUE)

■2021年6月20日 J1リーグ第18節(@カシマ/観衆9,312人)
鹿島 1-1 仙台
得点:(鹿)ファン・アラーノ
   (仙)西村拓真

・鹿島メンバー◎GK沖悠哉、DF常本佳吾、犬飼智也(86分:林尚輝)、町田浩樹、永戸勝也、MF土居聖真(77分:白崎凌兵)、レオ・シルバ(64分:小泉慶)、ディエゴ・ピトゥカ(86分:ファン・アラーノ)、エヴェラウド、FW荒木遼太郎(64分:松村優太)、上田綺世

・仙台メンバー◎GKストイシッチ、DF真瀬拓海、吉野恭平、平岡康裕、石原崇兆、MF関口訓充(61分:マルティノス)、富田晋伍(61分:上原力也)、松下佳貴、氣田亮真(78分:加藤千尋)、FW西村拓真(90+1分:フェリペ・カルドーゾ)、赤崎秀平(61分:アピアタウィア久)

システム変更後の先制点。「良い流れで取れた」

 試合の立ち上がりに決定機をつくったのはアウェーの仙台だった。開始早々の1分、氣田亮真のクロスから西村拓真がヘディングシュートを放つも、鹿島のGK沖悠哉の好守に阻まれ、先制点を奪えない。さらに34分には関口訓充のCKから西村が再びゴールを狙うも、またもGK沖に防がれる。すると前半アディショナルタイムには鹿島の上田綺世に高い打点でのヘディングシュートを打たれるが、ボールはクロスバーに当たり失点を免れた。

 後半に入り、鹿島の攻勢を受けた仙台だが、61分に手倉森誠監督が交代策を講じる。マルティノス、上原力也、アピアタウィア久を同時に投入し、システムを4-4-2から西村を頂点とする3-4-2-1へ変更。すると、そのわずか1分後に西村が相手のバックパスミスを突き、先制ゴールを奪った。その後、守備陣が鹿島の攻撃をはね返し続けたが、後半アディショナルタイムにファン・アラーノにゴールネットを揺らされ、土壇場で勝利を奪うことはできず。それでも、仙台はアウェーの地で貴重な勝ち点1を積み上げた。

「激闘になることを覚悟して挑もうという敵地での試合で、球際、切り替えの早さをしっかりやりながら戦おうと。一進一退のゲームをしてくれたと思います。鹿島の攻勢に対して、起用したストイシッチがビッグセーブを連発してくれて、後半にシステムを変えてからは良い流れで先制点を取れたことで、最後まで勝ち点3を拾える可能性を持ちながらゲームを進められました。勝ち点2を落としたと言って嘆いて前に進むよりも、きっちりアウェーで勝ち点1を取れた、と。この勝ち点1をポジティブにとらえて、しっかり上積みしていければと思います。遠く仙台からこのスタジアムに来てくれた仙台のサポーター、本当に心強かったです。ありがとうございました」

 仙台の手倉森監督はそのように勝ち点1という結果を振り返り、今後の戦いを見据えた。

取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE