上写真=横浜FCが残り20試合に残留をかける。早川知伸監督は1試合ずつ勝利を目指すことを強調する(写真◎J.LEAGUE)
「特別なことは基本的には考えていません」
ジャイアントキリングを許してしまった。6月16日の天皇杯2回戦でJ3のヴァンラーレ八戸と戦って、1-2で敗戦。これでルヴァンカップと合わせて2つの大会で姿を消した。残るは、J1リーグ。
「天皇杯で敗戦したことに対して、負けてはいけない相手にミスから敗戦したことをチームとして反省して、個人としても反省してほしいと選手には話しました。リーグしか残っていないので、残り20試合、一戦一戦切り替えてやっていこうという話をしました」
早川知伸監督は悔しさを押し殺しながら、未来に目を向けた。少しでも勝ち点を積み上げて残留への道を進みたい。「ラスト20」の最初に立ちはだかるのはFC東京だ。6月19日のJ1第18節でホームに迎える。
「FC東京戦で自分たちが勝つには、まずは失点してはならないと思います。特に外国籍選手の個の力が非常に高いので、どう抑えていくのかが大事になってきます」
FC東京は直近のルヴァンカッププレーオフステージ第2戦で、ブラジル人トリオが得点揃い踏みで湘南ベルマーレを4-1で下している。
「やはり3人の外国籍選手、レアンドロ、ディエゴ・オリヴェイラ、アダイウトンは本当に脅威になってきます。どう抑えるのかが勝敗を分けてくる部分になると感じています」
「個のところは外国籍選手だけではなくて日本人も力のある選手がたくさんいます。堅守速攻だったり個の力ではがせるところで違いを見せて、もっと上の順位にいるようなチームだと思っています」
ただ、彼らを抑え込むためだけに特別なことをするつもりはないと断言する。これまで積み上げたものを壊す必要はない。
「特別なことは基本的には考えていません。やるべき守備のコンセプトの中で対峙していくことになります。もちろん微調整は必要かもしれませんが、特別にマンツーマンにするといったことはしません」
その「微調整」が楽しみだが、攻撃面でも付け入るスキは十分にあるというのが早川監督の見立てだ。
「東京さんが波に乗れていない時期には問題があったと感じていますし、そこはいまも似たように突いていけるところだと思います」
FC東京は一時期5連敗の暗いトンネルの中にいて、そのときの戦いに攻略のヒントがあると分析しているのだ。
「優位になるところはあると思っています。最終ラインは強固で、どうやって突破していくかは課題にもなっていますが、そこで突破できるかは自分たちが得点していくために必要だと感じています」
もちろん詳細は明かさないが、狙いどころを鋭く見据えている。