川崎フロンターレの谷口彰悟は鹿島アントラーズとの一戦(30日)に強い決意を持って臨むと話す。前節に湘南ベルマーレと引き分けたことを反省。無敗記録は継続中で、鹿島戦には新記録もかかるが、望むのはただ負けないことではなく、勝利だ。

上写真=鹿島戦へ向けて強い決意を語った谷口彰悟(写真◎J.LEAGUE)

自分に矢印を向けて反省するところは反省して

 鹿島戦には、開幕からの無敗記録がかかる。積み上げた数は19。リーグ記録となる20に到達するか否か。前節の湘南戦では1点を先行される苦しい試合となったが、追いつき、ドローに持ち込んだ。記録を継続したわけだか、キャプテンの本音はドローではなく、もちろん勝利がほしかった。

「(湘南戦は)前半から良い流れではなかった。相手がアグレッシブにきた中で、思うようにボールを動かせず、嫌な流れになってしまった。ただ攻撃を防ぎながら、何とか盛り返せるように立ち位置を変えたり、ピッチ内で対処しました。監督自身がマネジメントについて話されていましたが、監督のせいにするつもりはないですし、試合に出てる選手が、それぞれが何をしなければいけないのか、相手に何をやらせてはいけないのかについて考えないと。もう少しアラートにやっていかないといけないという思いは強いです。それぞれが自分に矢印を向けて、反省するところは反省して修正しないと」

 慢心があったわけではないだろう。長く激しいシーズンを、常時アラートの状態で過ごし、勝ち続けるのは難しい。ただ、その難しさに真っ向からチャレンジしているのが川崎Fだ。だからこそ『不敗』を継続できる面もある。反省し、修正して臨む次戦の相手は鹿島。指揮官が相馬直樹監督に代わって以降、調子を上げているチームだ。

「記録には正直、とらわれてはいないです。シンプルに、強い鹿島にしっかり勝ちたい。相手を上回りたいということしか考えてないので。無敗記録はありますけど、負けないというよりも、目の前の1試合1試合に勝ちたい思いの方が強いです。湘南戦も追いつきましたけど、勝てなかった悔しさの方が強いので。ホームで強い鹿島を相手に自分たちがどれだけ自信を持って戦えるのか。みんなでいい準備をして、切り替えて、試合に集中したい」

 昨季は、リーグ中断明けの初戦で鹿島とホームで対戦し、2-1で勝利を収めた。どちらに勝敗が転んでもおかしくないような難しい内容のゲームだった。そこで運も味方につけながら勝利を手にしたことで、その後の快進撃につなげた印象もある。難敵鹿島との試合は、勝てばチームに自信をもたらし、負ければ大きな悔しさが残る。そんな相手だからこそ「強い鹿島にしっかり勝ちたい」と谷口は言うのだろう。

 記録がかかり、さらにチームを加速させる上でも重要な一戦。前節の反省を踏まえ、ギアを上げて鹿島とホーム等々力で相まみえる。