意識して守備面の向上に取り組んできた
ルヴァンカップではグループステージ(GS)第1節の徳島戦に先発出場したあと、GS第4節の徳島との再戦に途中出場。チームはその2度目の徳島戦でプレーオフステージ進出を決めるが、佳史扶も30分余りきっちりプレーして権利獲得に貢献した。
そしてGS5節の神戸戦では今季2度目の先発出場を果たした。試合は2戦続けての引き分けとなったものの、無失点を実現し、とくに守備面の成長を示している。
「今年に入って意識しすぎかなというくらい守備を意識してキャンプから取り組んできました。自分の中の感覚ではルヴァンカップの開幕戦の徳島戦は意識しすぎちゃったのかなと思いますが、そこが最近は攻撃と守備のところでいい感じで安定してきたと思います」
着実な成長を自身も感じている。
「シーズンの最初の方で守備を意識していたから今、自分の攻撃の特徴が出せるようになってきたと思います。守備の意識は自分の中でも上がったと思いますし、そのおかげでプレーも、まだまだですけど、ちょっとは安定してきたと」
元より攻撃面の評価は高かった。本人も語る通り、まだまだ自身が望むレベルに達したわけではない。ただし、階段を上がっている実感がある。前節のJ1柏レイソル戦ではベンチ入りを果たし、出番こそ訪れなかったが、チーム内で評価は高まりつつある。
「この間の徳島戦で復帰して、神戸戦でスタメンで出させてもらって今、(サッカーが)楽しいです。その気持ちで日ごろ練習に取り組んでいたので、そこを評価してもらって、前節も出られはしなかったですけど、ベンチ入りさせてもらったと思います。楽しみながら自分のプレーを出していけば自ずと評価にもつながってくると思うので、これからも続けていきたいです」
すでにプレーオフステージ進出が決まっているFC東京にとって、明日の大分戦は言わば消化試合にあたる。しかし、佳史扶は「勝負の年だと思っていますし、ここでしっかりアピールしたい。この間、J1でも久々に勝ててチームにいい流れが来ている。ここで乗っていきたい。そのきっかけの試合にしたいと思っています」と勝利を誓った。
4月7日の札幌戦以来、ホームでは勝てていない。「チームでいい準備ができていますし、前節やっとこのトンネルから抜けられた。ここで前節で出られなかったメンバーで下からどんどん追い上げを図っていって、下から上を押していって、この流れを止めず、もっと勢いに乗れるような試合を味スタでできれば最高だと思う。そういう試合をしたいと思います」。
味スタで久々の勝利を、佳史扶が導くーー。