柏レイソルがリーグ戦で3連勝のあとに3連敗と苦しんでいる。仲間隼斗は明治安田生命J1リーグ第14節でFC東京に0-4で敗れて、改めて足元を見つめ直した。常に全力プレーが魅力の背番号33は、この苦境を抜け出すためにも5月19日のJリーグYBCルヴァンカップで湘南ベルマーレに勝つ。

上写真=仲間隼斗はFC東京戦で3点のビハインドでもあきらめずにさらにパワーアップ。前へ前へのあくなき執念がほとばしる(写真◎J.LEAGUE)

「持っている力を最大限に出さないと」

 柏レイソルがリーグ戦3連敗を喫した。J1第12節でベガルタ仙台に、第13節でアビスパ福岡にどちらも0-1と僅差で敗れていたが、第14節のFC東京戦では0-4という大敗を喫した。

 前半の11分から18分の7分間に3失点を食らう不運もあったが、序盤の3点差は重くのしかかる。だからといって、仲間隼斗は諦めたわけではなかった。もともと運動量やスピードには定評がある。アンジェロッティの少し後ろ、シャドーのポジションで積極的に裏に抜け、あるいはパスの中継役になり、サイドに飛び出し、と、自らが先頭に立ってチームメートを鼓舞するようにプレーした。

「連敗を断ち切りたかったのが一つと、前半の早い段階で3失点して0-3からひっくり返すには相当なパワーいるな、と。持っている力を最大限に出さないとひっくり返せないと思いました」

 特に後半開始から選手を2人代えてギアを上げ、押し込む時間が長くなった。しかし、ゴールは生まれず、逆にアディショナルタイムにカウンターから失点。

「自分がいいパフォーマンスをしようがしまいが、チームが勝つことが一番です。3連敗しているのが事実なので、もっとうまく回るように、勝つためにできることはあると思うのでやっていきたいと思います」

 チームが回るようにするために挙げたのは「緻密」というワードだった。

「想定外のこと、たとえばFC東京戦ならアダイウトンの個人技をもっと警戒しなければいけなかったと思うし、相手のストロングのところをチーム全体でどう対応していくか、もっと緻密にやっていかなければ、もっと話していかなければいけなかったかなと思います」

 特に1点目と3点目は柏の右サイドをアダイウトンのスピードで破られた。予想はしていたが、それを相手が超えてきたときの対応が足りなかったという認識になる。そこさえ防げば勝利の道筋が見えてくる。それは「実行力」を信じているからだ。

「レイソルの選手は実行する能力は高いと思うので、想定内で試合運びができれば、3連勝したときのような勢いに乗ったインテンシティの高いゲームができます。そうすれば、この困難は乗り越えられます」

 次は5月19日にJリーグYBCルヴァンカップ第6節の湘南ベルマーレ戦を迎える。現在はグループ最下位だが、勝てばグループステージ突破の大チャンスだ。

「今回は勝たないとダメというのがはっきりしているので、いい起点となって上昇気流に乗っていければベストです。そこを目指してやるつもりでいますし、必ず勝ちたいなと思います」

 まずはプレーオフステージ進出を決めるために、そしてその勝利をリーグ戦へのステップボードにするために、仲間はいつも通りに全力を尽くす。