上写真=川崎Fに連敗はしたが、その次のC大阪戦で勝ってリカバー。コンカ・コーチと選手たちは鹿島戦に堂々と向かっていく(写真◎J.LEAGUE)
前回対戦は1-0で勝利
名古屋グランパスは早くも今季2度目の鹿島アントラーズ戦を迎える。すでに3月21日の第6節、敵地で1-0の勝利を収めている。
アプローチは違えども、球際でバチバチに争うのが身上のチーム同士だけに、いつも、まさに決闘のようなゲームになる。そこで名古屋のサッカーの真髄を見せたウノゼロで、開幕から6連勝とした試合だった。
しかし、鹿島はそのときとはまた違うチームになった。相馬直樹監督が就任し、リーグ戦で連勝中、しかも横浜FCとFC東京をどちらも3-0というスコアで下している。間違いなく、上り調子。
「監督が代わったことによる影響を外部の人間が話すのはふさわしくありません。しかし、言えるのは、結果が出ていて勝っている勢いがチームのプレーに表れているということ。乗ってるなという印象を受けています」
新型コロナウイルスの陽性判定を受けたマッシモ・フィッカデンティ監督に代わって、鹿島戦も指揮を執るブルーノ・コンカ・コーチは、警戒を強める。
「いいサッカーをしていますし、アグレッシブにボールを握ろうとするサッカーです。そういう評価をして対策を立てて、いま準備をしています」
川崎フロンターレとの首位決戦では連敗となった名古屋だが、その2戦目では2-3と追い込んだし、続くセレッソ大阪戦では1-0で首尾よく勝ち点3を手中に収めている。こちらもしっかりファイティングポーズは取れている。
「鹿島は自分たちに自信を持って取り組んでいて、アグレッシブさをグラウンドで表現できています。その勢いをもろに食らわない、賢いサッカーをする必要があります」
コンカ・コーチと選手たちが準備しているは、インテリジェンスの部分。ポイントになるのは「人数」だとヒントを明かす。
「シチュエーションごとに、常に人数的に相手を上回ることのできる人の動かし方をしていけるようにと考えています」
「守備でも仕掛けながら守ってくると思いますので、そこに対しても人数をしっかりかけることで、相手とのバランス感覚が勝負にもなると思います」
相手を上回る適正な人数を、適切な場所に動かしていく流動性と、それを下支えするスタミナが求められそうだ。
「セレッソはあえて緩急の変化をつけてスピードを落として、そこでスキを見せると突いてきましたが、鹿島はガンガン来るので、試合へのアプローチからして、まったく違ったものだとイメージした上で戦う必要があると思います」
鹿島は、川崎Fと同じような激しさで向かってくるという想定だろう。ならばこちらは、熱くて賢い流動性で対抗するだけだ。