名古屋グランパスの丸山祐市が8日のセレッソ大阪戦を前に取材に応じた。前節の川崎フロンターレ戦では自ら10年のプロキャリアで初めてオウンゴールをしてしまうなど痛い敗戦を喫したが、キャプテンは悔しさをしっかり胸に刻んで前に進むと語った。

上写真=名古屋グランパスのキャプテン、丸山祐市。敗戦を糧に前に進むと誓う(写真◎J.LEAGUE)

もう一度、強いグランパスを見せられるように

 ゴールデンウィーク中に行なわれた首位に立つ川崎Fとの2連戦は、結果的に名古屋の連敗に終わった。ホームで0-4と完敗し、アウェーも2-3で敗れた。川崎F戦を迎えるまで12試合で3失点という堅守を誇っていたが、2試合で7失点。ショッキングな結果となった。

「フロンターレ戦を迎えたタイミングが悪かったこともあるとは思いますが、あの攻撃力を抑えきれなかったのは、チームとして悔しい気持ちがある。試合を見た人やグランパスファミリーの皆さんにも、『グランパスは弱かった』と思われるぐらいの印象を与えてしまったかもしれない。ただ、変な言い方かもしれませんが、もう一度、強いグランパスを見せられるようにやっていけたらと思います」

 敗戦から2日後、練習後にオンライン取材に応えたキャプテンの丸山は語った。いつまでも敗戦を引きずっているわけにはいかない。まだシーズンは3分の2が残っている。次の試合は中3日でやってくる。

「過去は取り戻すことはできないし、正直、僕自身があの3失点目をやらなければ結果的に2-2になっていたかもしれないので、責任を感じています。でも前に進むしかないし、グランパスのスタッフがSNSでやってくれたことへの反応がすごくて。ニュースになるくらいでしたが、僕自身は嫁さんに教えてもらって、そんなふうに思ってくれている人がいると。落ち込みもしましたが、いろんな人の支えがあって、やっていると改めて感じさせてもらいました。自分の背負っているものをもう一度しっかり力に変えて、次は皆さんを笑顔にできるようにやっていきたい」

 敵地での川崎F戦で喫した3失点目は丸山のオウンゴールだった。GKランゲラックとの呼吸が合わず、結果的に自陣のゴールにバックパスすることになった。キャプテンとしても守備の要としても責任を感じることになったが、クラブの公式ツイッターが『次節もマルと共に』とメッセージを投稿。サポーターからもいくつもの激励が届き、丸山は再び前を向く力となったと感謝した。

「前回のフロンターレ戦では、まずは全員で前にとか、まずは戦うことを意識をした結果、負けはしましたものの、悪くはないゲームになりました。僕自身もそうですし、チーム全体として、盾とか守備がすごく堅いと言われてきたのは、前からのアグレッシブな守備があってこそだったと思います。そこから得点につなげて最終的にしっかり守って試合に勝ってきたことが多かったと思う。もう一度、前から全員で守備をするということを意識付けて、やっていきたいと思います」

「2敗してしまったことはすごく悔しいし、残念な結果です。ですが、まだリーグ戦の試合は続いていくし、ACLやルヴァンカップ、天皇杯でフロンターレと対戦する機会があるかもしれない。そこで今回の2敗をやり返すぐらいに勝っていきたい。まずはリーグ戦、次の試合に向けてやっていきたいと思います」

 目の前の試合に全力を注ぎ、その先へ。最強の盾を取り戻し、最良の結果を導くために、責任と覚悟、悔しさをしっかり胸に刻み、再び歩き出すと丸山は誓った。