柏レイソルのネルシーニョ監督が、ルヴァンカップ・グループステージ第4節(28日)、横浜FC戦を前にオンライン取材に応じた。今季はルヴァンカップGS第1節、リーグ戦とすでに2度対戦し、1分け1敗。3度目の対戦で勝利をしっかりモノにしたいところ。指揮官は「しっかり準備して臨む」と力強く語った。

上写真=チームは充実しつつあると話したネルシーニョ監督(写真◎J.LEAGUE)

相手に大きな変化はない。ベストを尽くす

 ルヴァンカップはここまで3試合を終えて1勝1分け1敗。Cグループで浦和と並び2位につける。1位湘南との勝ち点差はわずかに1ポイント。明日、対戦する横浜FCにはホームで迎えたルヴァンカップ開幕戦で敗れており、しっかりリベンジした上で勝ち点を積み上げたいところだ。

 相手は指揮官が下平隆宏監督から早川知伸監督に代わり、5試合目。いまだ勝利はない状態だが、ネルシーニョ監督は気持ちをしっかり引き締めて準備を進めている。

「見ている限りでは監督は代わったものの、採用しているシステムも4-4-2で変わっていません。選手の起用という点でいくつかオプションの変化があり、以前との違う印象も受けますが、チームそのものの戦い方も大きな違いはないと思っています。われわれとしてはこれまでと同様にベストを尽くす。しっかり勝ち点を奪うことで次のステージに進められるように準備をしたい」

 新外国籍選手も続々と合流し、前節のリーグ戦ではアンジェロッティとペドロ・ハウルが早速デビュー。コンディション面はまだベストではないものの、使いながらフィットさせていく指揮官の意図も見て取れた。実際、「試合の結果に関係なく途中からそもそも入る予定をしていました。15分、20分程度、少なくとも日本のサッカーの雰囲気や日本の選手との連係、相手の特徴を肌身で感じてもらいたかった」とネルシーニョ監督は起用の意図を説明した。

 リーグ戦を含め、ここ4試合負けなし。4月に入ってからの6試合を見ると3勝2分け1敗だ。状態が上向いているのは間違いない。そこへ外国籍選手が合流し、選手間の競争も激しくなっている。当然ながらそれは、チーム力を高めることにもつながっていく。指揮官も層の充実を歓迎し、「素材がそろってきた」とコメント。その上で「あとはどう調理するか」と独特の表現でここからチームがさらに好転していくことへの期待感を示した。

 むろん、「いま、チームの誰一人として満足している選手、スタッフはいない。これまでに失った勝ち点をようやく回復する兆しが見えてきた。ただ、それだけの話」と、現状を見つめ、さらなる上昇を誓う。横浜FCに勝って4月を勝ち越して締めくくり、「失った勝ち点」を取り戻す作業を続けていく。素材がそろった今、ネルシーニョ監督の出す『料理』は、ここから一味も二味も違うものになっていきそうだ。