上写真＝町田也真人は故郷の浦和のスタジアムで2ゴール。左足で、そして右足でと、見事な凱旋弾だった（写真◎J.LEAGUE）
■2021年4月25日 明治安田生命J1リーグ第11節（＠埼玉/観衆9,270人）
浦和 3-2 大分
得点：（浦）西大伍、槙野智章、田中達也
（大）町田也真人2
「そこが自分の弱さかなと」
生まれ育った浦和の地で、先発出場は初めてのことになる。しかも、そこで自ら奪い取った2ゴールで、逆転勝利は目前だった。町田也真人と大分トリニータはしかし、最後に浦和レッズに逆転を許し、敗れてしまうのだった。
「もったいない、の一言ですかね」
まさにその通りの90分になってしまった。3分に先制を許したものの、24分と41分に町田が連続ゴールを決めて一気に逆転に成功したのだ。それが、後半になると押し込まれて、75分と82分の終盤に決められひっくり返されてしまった。
何より悔やまれるのは、2-1としてからの戦いだ。
「先に3点目を取れたら展開は違ったと思います。後半、レッズの方が来るのは分かっていたけれど、それ以上に僕たちが圧力をかけて自分たちのペースにできなかったのが、個人的には敗因だと思っています」
浦和は後半開始からメンバーを変えるなど、逆襲へ手を打ってきた。それを受けてしまったという悔恨だ。
「レッズの圧力になかなか前からいけなかったのを、やっていて感じました」
はね返すパワーがあと少し足りなかった。
「自分も含めて3点目を取るチャンスがあったし、そこが自分の弱さかなといま認識しています」
2-3とされたあとに猛攻を仕掛けた。町田にも90＋4分にビッグチャンスが巡ってきた。GKポープ・ウィリアムのロングキックを相手がヘッドで触って流れてきたところでゴール左に抜け出してフリー、左足を振ってとらえたボールはしかし、きれいにインパクトせずに右に切れていった。
それでも、しっかりゴール前に入っていって決めきった2つのゴールは誇っていい。
「負けたけれど、ルヴァンカップでいい戦いはできていて、継続してやりたかった試合でした。その継続性は出てきたのかな」
リーグでの連敗はこれで7と苦しいが、町田の凱旋2ゴールが道を照らしていくはずだ。
取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE