サガン鳥栖の新戦力、ナイジェリア人FWチコ・オフォエドゥとケニア人FWイスマエル・ドゥンガがJリーグバブル(14日の待期期間)を終えて、15日にチームに合流。数日間の練習を経て19日にオンライン取材に対応し、あらためて意気込みを語った。

上写真=左がチコ・オフォエドゥ、右がイスマエル・ドゥンガ(写真◎(C)S.D.CO.,LTD.)

F・トーレスのいたチームだと知っていた

「私は鳥栖からのオファーを受けたとき、とてもうれしく光栄に思いました。それは私が以前、このチームにフェルナンド・トーレスが所属していたということを知っていたからです。日本行きを選んだ理由は、私自身、ヨーロッパでプレーした経験はありましたが、アジアや日本でプレーしたことはなかったので、この機会にぜひプレーしてみたい、日本のサッカーを知りたいと思い、このオファーを受けることに決めました」

 日本行きを決めた理由について、そう語ったのはチコ・オフォエドゥだ。これまで主にトルコでキャリアを築き、スピードと力強いプレーが持ち味のFW。日本を行きを決めた後もなかなか入国することができなかったが、ようやくチームに合流することができた。チームの印象については、「非常に若くて有能な選手が多いと感じます。よく走り、ファイトする、とても頑張る印象を持ちました」と話した。鳥栖の組織立ったプレーにフィットするまでに相応の時間が必要だと思われるが、本人は「今は、いろんなことを学ぶ時期。戦術やコミュニケーション、監督とコーチの言っていることを理解する段階。まずは出場することが私の目標」と、前向きだ。

 一方のイスマエル・ドゥンガも、鳥栖については以前より知っていたという。その理由はやはりフェルナンド・トーレスの存在だった。

「フェルナンド・トーレスがサガン鳥栖に加入したときに、このチームを知って、そこから試合を見ることもありました」

「アルバニアにいたときからトスのことは知っていて、日本に来るのはとてもうれしく思っていました。チーム自体も戦術があって、成績からも分かる通り、とてもいい状態にある。すごくいいチームだと感じています」

 昨季J1の柏レイソルに所属し、ゴールラッシュを演じてMVP&得点王に輝いたマイケル・オルンガと同じケニア出身。同胞のストライカーとはJリーグについて話したこともあり、「良い選手とスタッフがいる」と聞いていたという。ただ、オルンガとの比較には本人は否定的だった。

「実際に見ても分かる通り、オルンガと私は全く別の選手であって比べることは正直できません。似ているのは身長くらい。実際にプレーを見てもらえれば」。オルンガとはまた違った個性として、活躍してみせるということだろう。

 チコにしても、I・ドゥンガにしても、気になるのはコンディションの部分だ。新型コロナウイルスの影響もあり、チコは1年以上公式戦から遠ざかっており、I・ドゥンガも最後に試合に出場したのは4カ月以上前のことだという。ともにまずはコンディションを整え、チームスタイルに順応していくことが必要となる。

「スピードや強さがこのJリーグでは必要だと学びました。スピード、得点能力は私の特徴だと思っています。このチームで結果を出すために、必死に戦いたい」とチコが意気込みを語れば、I・ドゥンガは「自分が出たゲームは必ず点を取るつもりで頑張っていきたい。チームに貢献したい」とゴールへの意欲を示した。

 ついに合流したアフリカ出身のFWコンビ。好調な鳥栖をさらに加速させることが期待される。

■チコ・オフォエドゥ(hico Ofoedu)
・ポジション:FW
・背番号:25
・生年月日:1992年11月12日(28歳)
・身長/体重:173cm/70kg
・出身:ナイジェリア
・経歴:461トラブゾン(トルコ)→カルシアカ(トルコ)→サムスンスポル(トルコ)→エスキシェヒルスポル(トルコ)→マッカビ・テルアビブFC(イスラエル)

■イスマエル・ドゥンガ(Ismael Dunga)
・ポジション:FW
・背番号:33
・生年月日:1993年2月24日(28歳)
・身長/体重:189cm/80kg
・出身:ケニア
・経歴:コンゴユナイテッド(ケニア)→ソニーシュガー(ケニア)→タスカーFC(ケニア)→ナクマットFC(ケニア)→アカナイコスFC(ギリシャ)→シティオブルサカFC(ザンビア)→NAPSAスターズF.C.(ザンビア)→FCルフタタリ(アルバニア)KFティラナ(アルバニア)→FKヴラズニア(アルバニア)