アビスパ福岡にまた期待の選手が合流した。カメルーン人FWジョン・マリだ。これで8人目の外国籍選手となるが、ユーモアと自信たっぷり。自身のプレースタイルは秘密だというが、シーズン15ゴールを目指してデビューのときを待ち構える。

上写真=満面の笑みがトレードマーク。新加入のジョン・マリが4月18日についに合流した(写真◎スクリーンショット)

「6位以上になれるのではないか」

 スウェーデンからDFエミル・サロモンソン、スペインからDFカルロス・グティエレスとFWフアンマ・デルガド、ブラジルからDFドウグラス・グローリ、MFカウエ、FWブルーノ・メンデス、ベルギーからMFジョルディ・クルークス。すっかり多国籍なチームになったアビスパ福岡に「8人目の男」として加わったのが、カメルーン人FWジョン・マリだ。

 ようやく4月18日の練習から加わったマリは、ユーモアたっぷりの人物だ。自分の特徴を聞かれても「シークレットだ」とニヤリと笑ってみせる。

「プレースタイルはプライベートなことなので、他の人には秘密にしたいと思います。でも、言わないけれど試合で見せることができるので、見て感じてもらいたいと思います」

 中国の深圳から期限付き移籍での加入が発表されたのが3月1日で、それから1カ月半がたって、ようやく合流できた。4月17日のFC東京戦はスタジアムで新しい仲間の戦いを観戦。サポーターからは大きな拍手で迎えられた。

「拍手は1分くらい止まらなかったのではないかと思いましたが、自分がどうリアクションを取っていいか分からなくて困っていたんです。というのも、こういうのは自分の中で初めてのことでびっくりして、でもとてもうれしくて素晴らしいと感じました」

 サポーターの思いがいきなりその心を鷲づかみにしたようだ。1-0で勝利をもぎ取った仲間の戦いぶりも同様だった。

「情熱的にサッカーをしていると感じました。最低限の目標はJ1残留で、トップ10に入るという目標に対してベストを尽くしていると思いました。そのメンタリティーがあれば、いいチームなので6位以上になれるのではないかと思っています」

 そのために、FWとしてはゴールで貢献することが期待されている。

「毎シーズン、自分に課している目標は少なくても10点から15点です。今季はスタートに間に合わなかったので減るかもしれないけれど、でも目標は10から15点です。私のゴールがチームの助けになればいいと思っています」

 何とも頼もしい宣言だが、ゴールのイメージは、実はできていないのだという。

「イメージする必要はありません。ただやるだけです。いつも自分がやってきたようにチャンスを作ったり、チャンスをもらって決めきることができれば、うまくいくと思っています」

 自信とユーモアにあふれたそのプレーを目にする日が待ち遠しい。