ガンバ大阪DF昌子源が、再始動の一戦の引き分けを前向きに捉えた。新型コロナウイルスの影響による活動休止を経て、約1カ月ぶりとなった公式戦のピッチで、プレーを見てもらう喜びをかみ締めてもいたという。

上写真=体を張った守りで広島の攻撃陣に立ちはだかった昌子(写真◎J.LEAGUE)

■2021年4月3日 J1リーグ第7節(@Eスタ:観衆8,865人)
広島 0-0 G大阪

「苦しい時間帯こそチームで守ろうと」

 2月27日の明治安田生命J1リーグ開幕戦でヴィッセル神戸に0-1で敗れた後、選手やスタッフに新型コロナウイルスの陽性反応が出た影響でリーグ戦6試合を開催できなかったG大阪が、久しぶりにJリーグの舞台に帰ってきた。サンフレッチェ広島に押し込まれる展開となったものの、0-0の引き分け。2月20日の富士ゼロックススーパーカップでも川崎フロンターレに敗れていただけに、今季初めて敗戦以外の結果をつかんだ。

 CBの一角でフル出場して無失点に貢献した昌子は、試合ができなかった期間を「活動を休止しているとき、他のチームの試合をDAZNで見ることが多かったのですが、僕自身も、チームも、すごく焦りがあった」と振り返った。活動再開後は「もちろん不安はあった」というが、それでも「サッカーができる喜び、サポーターに見てもらう喜びを感じながら練習できていた。モチベーション高く、焦りがあまりピッチに出ずに(準備が)できて、この試合に臨めたと思う」と語っている。

 前半から多くのピンチがあったが、「苦しい時間が増えるだろうと、ある程度は予想できていた。苦しい時間帯こそチームで守ろうと話していた」という。昌子自身も粘り強く体を張って攻撃をはね返し、「もちろん後ろの選手だけではなく、前の選手の守備もあった。チームでつかみ取った、プラスに捉えていい勝ち点1だと思う」と胸を張った。
 
 今後は連戦が待ち受けており、コンディションを上げながら結果を出していく必要がある。それでも、この日の収穫を問われると「もちろん勝ちたかったですが、サポーターの皆さんに応援メッセージをいただいて、皆さんのためにも、まずサッカーをしている姿を、コロナに負けずに頑張っている姿を見せることが大事な試合だったと思う」とコメント。「それを見せることができたことが、僕自身にとっても、チームにとっても幸せなことだった」と続け、再始動を果たしたこと、そのものを前向きに捉えていた。

現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE