上写真＝3バックのセンターに立つ石原広教。3失点の責任感を口にした（写真◎J.LEAGUE）
■2021年3月17日 明治安田生命J1リーグ第5節（＠味スタ/観衆：4,133人）
FC東京 3-2 湘南
得点：（F）田川亨介、ディエゴ・オリヴェイラ、渡辺剛
（湘）山田直輝、高橋諒
「自分たちの力で勝ちに持っていける試合だった」
湘南ベルマーレの浮嶋敏監督は2−3という悔しい敗戦に、精神面の課題を挙げた。
「先制した後に、2点目を取りにいくメンタリティーが足りなかった」
27分に山田直輝が鮮やかに右足シュートを流し込んで先制。いいリズムで攻撃に集中していた時間帯で、一気に押し込むチャンスだった。だが、次のゴールを決めたのは、そして次の次のゴールを決めたのはFC東京の方だった。
3バックの中央に入って守備をコントロールする石原広教は、受け身になったと悔やむ。
「（監督の言葉を受けて）見返してみないと記憶はないのですが、確かに少し受け身になる形になったかもしれません。自分たちでボールを持って得点のところまではできていました。FC東京は失点からゴールに向かう力を出してきて、それを受けてしまった。2点目を取りにいくメンタリティーがなかったというよりも、相手のパワーに受け身になったという感じだと思います」
それでも後半に一度は追いついている。79分に高橋諒が2試合連続ゴールを決めたのだ。
「僕の感覚としては、同点にしたあと逆転できるなと思っていて、自分たちの力で勝ちに持っていける試合だったかなと思います」
そんな手応えがあっただけに、わずか2分後の81分に奪われた決勝点を「もったいない」と表現した。セットプレーの流れからだったから、なおさらだ。
「最後の失点シーンは、セットプレーは特に練習し続けてきましたけど、マークのズレが出たのは詰めの甘さです。選手としてはやられない練習をしてきた中でああいう失点をしてしまって、去年はセットプレーからやられたのはそんなに多くなかったけれど、改めて気を引き締めてやらなければと思います」
その手からするりとこぼれ落ちた勝ち点。
「いままで課題にしていた点が入らないところは、2得点できたのが成長だと思うし、攻撃陣に感謝したいと思います。失点が多くなったのは後ろの責任で、攻撃ももう1、2点取れればいいですけど、複数得点での負けなので、守備陣が課題に向き合わないといけないと思います」
下を向いていては失点は増えるばかり。
「もっと球際を強く、中央でやらせないと話してきたのに割られてしまいました。中に進入させないところをもっと意識しなければいけなかった」
中3日で迎えるセレッソ大阪戦で、その課題を克服した姿を見せたい。
取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE